【アスリートインタビュー】現役高校教師のトライアスリート、松本由衣選手の魅力に迫る!

こんにちは、バーティカルランナー、階段坊主こと矢島昭輝です。
本日はトライアスロンの松本由衣選手にインタビューさせて頂きました。

自己紹介~トライアスロンとは~

―――はじめまして、本日はよろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

はじめまして、福岡県で現役高校教師をしながらトライアスロン競技(以下、トライアスロン)をしている松本由衣です。トライアスロンのレースでは、スイム1.5km、バイク40km、ラン10kmの合計タイムを競うものとなります。スイム、バイク、ラン、どれか一つだけが速くてもいけないし、どれか一つだけが遅くてもいけないので、三つを満遍なく練習する必要があるのでそこがとても大変な競技です。

―――それは大変そうですね。私は「階段を駆け上がる」という一つの事に集中しているので何とかなってますが、集中して練習するものが三つもあるとなると頭が爆発しそうです。また、トライアスロンはとてもお金が掛かるイメージがあるのですが、松本選手はいかがでしょうか。

そうですね。費用面の方でも負担が大きいですね。レースのエントリー費だけでも2万円前後、遠征費で2万円前後、日々のケアや機材のメンテナンス、食事や栄養面もこだわっていきたいと考えると、正直生活は火の車という状態です。

―――出費で一番高いのはバイクと思いますがどうでしょう。

正解です。トップ層で戦っている選手の機材は100万円~150万円くらいですかね?私はハマるか分からず、お試しで購入した15万円ほどのバイクで勝負しています!!笑
15万円のスペックはレースに出れる最低基準レベルのスペックになりますが、それでも購入当初は「高い」と思っていました。
愛着のある愛車ですが、機材のスぺックがよければ更に成績が出る事を思うと買い替えは今後マストになります。

―――過去に一度100万円クラスのバイクに乗らしてもらったことがありますが、「なんだ、この軽さ。これは10万円、20万円のバイクじゃ勝てんわ。」と思った事を思い出しました。身体を鍛えてエンジンを強くするのも大事ですが、確かに機材も大事ですね。新しいバイク、今後の課題ですね。

トライアスロンとの出会い~小さい頃に憧れの気持ちを~

―――トライアスロンを始めようと思ったきっかけは何になるんでしょうか。中々日常生活で目にする競技ではないですよね。

子どもの時に通っていたスイミングスクールの影響が大きくありますね。スクールの先生の腕のナンバリングがとても日焼けをしていて、なんでそんな身体になるのかを聞いたら、トライアスロンをやっているんだよ、と教えてもらったんです。

―――では中学に入りトライアスロンを始めたんでしょうか。

あ、そういうわけではなくて、中学から大学まではソフトボールをしていました(笑)
中学生の頃はまだ自分がトライアスロンを実際にやるというイメージはなかったですね、部活があったわけでもないですし。大学生になった時にトライアスロンをしている先輩がいるのを知って「やってみたいな」と改めて思えた感じです。本当は大学時代にその先輩から色々とトライアスロンの話を聞いていればよかったのですが、あまり接点なく卒業を迎えてしまったのが今思えば残念ですね。トライアスロンを始めたのは大学卒業後、教師になってからになります。

教師になってから始めた競技人生~スポーツの下積み経験が活きる~

―――教師になってから競技を始めたというのは中々スロースタートでしたね。

まぁ、かくいう私も27歳の時にバーティカルランニングを始めているわけですが(笑)
お互いスロースタートですね。トライアスロンを教師になってから始めようと思ったのは、子どもの時に感じたトライアスロンへの想いが最熱したからです。今はソフトボールの顧問を受け持っていますが、最初は陸上部の顧問を任せられたんです。「陸上経験全くないのになんで私が?」と思ったんですが、任せられたからにはやるかと思い、知識ゼロから色々勉強したり走ったりを始めたんです。
ただ、せっかく始めたからには「トライアスロンしてみたいな~」という気持ちを思い出し、「今この環境ならトライアスロン始められるぞ」と思ったわけです。すぐに近場のトライアスロンチームを検索して入会手続きをしました。

―――子どもの頃から水泳をやっていたのはアドバンテージですね。

そうですね、スイムがあるからトライアスロンを避ける人も多いと聞きます。ソフトボールも中学から大学まで続けていたので基礎体力向上という意味では大きい所でした。

―――普段のトレーニングはどうされているのでしょう。

ランニングは月間300kmを目標に走って、水泳のトレーニングは学校のプールを使わせて頂いています。学校のプールは夏場しか使えないので、夏以外は市民プールを使っているんですが、今年は国体出場のおかげで、強化指定選手に認定されました。市民プールはお得に利用できそうです!
バイクの練習は休日にロングライド等を取り入れたいところですが‥ロードバイク仲間もおらず、一人で行く気になかなかならないため、ローラー台で距離を稼いでいます。

―――3つ練習もするとなると練習量のバランスや時間の確保が大変そうですね。

そうですね。平日は仕事、休日は部活動やレースもあるので、いかに時間を見つけてトレーニングするか考えながら日々を過ごしています。また、トレーニング以外の面でパフォーマンスを上げる努力をしていかなければとも思っています。食事や身体のケア、やれることは沢山あると思うので色々と模索していきます。
食事やサプリ、コンディショニングなどのサポートがあれば今よりも確実に成績が上がるので、是非ご縁が欲しい所です。

―――メーカーさんやトレーナーさんからのサポートの形は色々とあると思うのですが、公務員という事で色々と制限はあるのでしょうか。

はい。学校側とも話しているのですが、資金援助というのは原則NGでした。
なのでサプリやエナジー系、ウェアなどの物品提供を考えて頂けるメーカーさんやトレーニング指導やコンディショニングといった身体のケアのサポートをしてくださる方が見つかればと思います。

―――100万円するバイクは自費では厳しいと思うので、是非提供して頂ける企業さんが見つかるといいですね!

そのレベルのスポンサーさんには泣いて喜んじゃいますね(笑)

初戦から成績を残し絶好調~トレイルランニングにも邁進~

―――トライアスロンを始めてみて感触はいかがだったでしょうか。

競技を始めた当初から「お、これは戦えるな。」という実感はありまして、2018年には年代別(25~29)で世界大会に出場したんです。オーストラリアのゴールドコーストで行われたんですが、年代別43位でした。国体にも出場し、栃木国体27位になるなどまだまだ成績は上げていける自信があります。
また、トレーニングも兼ねて去年からトレイルランニング(山を走る競技、以下トレラン)を始めまして、そちらの競技でも表彰台には何度か上がらせて頂きました。2022年だと平尾台クロスカントリー準優勝、上峰町トレイル優勝、水上村トレイル優勝、秋吉台トレイル優勝、南阿蘇カルデラトレイル優勝、恐羅漢トレイル優勝などが主な結果です。

―――トレランの成績も凄まじいですね。

トレランでは山道を走るので平地を走るトライアスロンと違うところは沢山あるのですが、坂道を多く登るので心肺能力も上がりますし、何といってもトライアスロンに向けてのレース感覚が維持できます。
自然の中を走ること自体もとても気持ちがいいので、気分転換にもなり一石二鳥ですね。

現在の目標~2023年、鹿児島国体出場~

―――様々な成績を残していますが松本由衣選手の今後の目標としてはどういったものがあるのでしょうか。

今の目標は2023年鹿児島国体出場、栃木団体27位以上に入る事です。
そして、もし実力が伴えば日本選手権も視野に入れたいと思っています。そのためにはクリアしないといけないノルマがあり、スイム400mを5分06秒、ラン3kmを10分46秒で通過しなければいけません。出場してからも足切り制度があるので、簡単には完走できないのですが、まずはこの二つのタイムが目標になります。
今のベストタイムはスイム400m5分50秒、ラン3km12分06秒なので、まだまだといった感じです。ただ、あくまでこのクリアタイムは第一関門の話で、レース自体はスイム1.5km、バイク40km、ラン10kmのタイムを競うので本番とはまた違った練習が必要になります。

―――素晴らしい目標ですね!是非達成して頂きたい所です!松本由衣選手は現在高校教師をしながらの選手活動になりますが、中にはプロ契約をしてトライアスロンをされている方もいると思います。松本選手もいずれはそういった形になればという感じでしょうか。

それは難しい所ですね。そのサポートの形が理想ですが、それだけの実力がないというのが現状です。今はしっかりと仕事もこなして、その中で自分がどれくらいトライアスロンで成績を出せるか。何を成し遂げられるか。どういった姿を自分の教え子たちに見せる事が出来るか、が大事だと感じています。
生活も何もかもサポートを頂ければ、確かに成績も上がるとは思います。しかし、まずはそういったサポート無しでも成績を上げないといけないと思っています。
そんなプレッシャーなく、好きで趣味の延長戦上で競技をしているからこそ続いているのかなと思う自分もいるので、そういった意識の部分を固めていくのも今後の課題の一つだと思っています。

松本由衣選手の魅力~明るいお人柄で頼りがいのある姉御肌~

―――とても熱いものを感じました。ありがとうございます。プロにはプロで負けられない覚悟がある。私含めアマチュアにはアマチュアなりの信念がある。そういうことかなと思いました。
授業や部活の指導、と生徒の事を考えながらも日々トレーニング。ちょっとした空きコマでもトレーニング。トライアスロンに掛ける想いは並々ならぬものを感じました。
「勉強でも運動でも一生懸命にやりなさい。」という指導をする先生は沢山いると思いますが、ただ言葉だけで言われるか、実際に行動を以て見せるかでは言葉の説得力がまるで違うと思います。そういった意味で、松本選手の活動は生徒にもいい刺激になり、生徒の心を打っているのではないでしょうか。恐らく生徒の中には羨望の眼差しで応援する子もいるんだろうなと感じました。
高校教師の傍らトライアスロンに臨む松本由衣選手。これからどんな躍進を見せるのか、乞うご期待あれ!!

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松本 由衣(トライアスロン)

 

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