-何者かになるドラマを伴走する-早稲田大学文化構想学部『実践スポーツジャーナリズム演習』で、Find-FCの取組みが取り上げられました
アスカツの編集長でウルトラマラソンランナーの吉沢です。いつもアスカツの記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
今回の編集長コラムは、先日アスカツの運営会社で、小生が代表を務めているKプロデュース株式会社で創業以来、主に当社のナレーションやアナウンス関連のお仕事でお手伝い頂いてる早稲田大学アナウンス研究会の学生さんよりご連絡を頂き、同じく当社で運営するアスリートサポートサービス『Find-FC』を大学講義の題材として取り上げさせて欲しいとのオファーを頂き、インタビュー取材を受けさせていただき、実際に学生さんに新聞社のWebコラム形式で取材・執筆して頂き、「実践スポーツジャーナリズム演習」の中で紹介して頂いたコラムをご紹介させていただきます。
以下、原文のそのまま掲載させていただきます。
掲載:新聞社のWebコラム
テクニックを磨くよりピクニックに行こう
-何者かになるドラマを伴走する-
早稲田大学文化構想学部 K.T
2022年11月、インタビューした日は、最初の質問にぴったりの気持ちのいい秋晴れだった。「テクニックを磨くよりピクニックに行こうって、どういう意味なんですか?」
今から2年前、私は大学で所属するアナウンス研究会で、「Find-FC」というサイトのゼネラルマネージャー吉沢協平さんの依頼でインタビューをしたことがある。今回私は、2年前から気になっていたことを聞いた。この言葉は、吉沢さんのLINEのプロフィールに書かれていたのだ。
Find-FCは、スポンサーを見つけたいアスリートと、集客やPRをしたい企業が出会い、マッチングをするサイトである。吉沢はアスリート自身のスポンサー提携や、競技にちなんだ仕事を生み出す支援をしているのだ。Find-FCに登録しているアスリートは130人以上で、吉沢は普段から彼らと密なコミュニケーションを取り、一人一人に会うアプローチを考えていくのだという。
吉沢がFind-FCを立ち上げたきっかけは、アスリートの過酷な資金面の状況を目の当たりにしたからというのが一番の理由だ。どんなにスポーツで輝かしい業績を残しても、プロとして生計が成り立たない人が沢山いる現状を見て、どうにかサポートできないかと思い立ち上げた。だが今回、きっかけはそれ以外には何かあるかと私が聞くと、「これはどこのメディアにも言ってないんだけど…、」と、心の内を話し始めた。
吉沢は大学時代、陸上部だった。主将として100人以上の部員をまとめ打ち込んでいたのだが、就職をしてから一切運動をしなくなった。その間に体重は過去最高を記録してしまい、40歳手前で起業するタイミングでまずはジムトレーニングで25㎏減量し、40代からマラソンを始めた。40代から再スタートしても、走れることは走れる。しかし、やはり20代や30代の頃と比べると筋力やスピードは確実に落ちている。そのことを実感し、後悔しながら走っていた。
自身のこのような経験から、「自分が感じたように、後悔を今の若い世代にして欲しくない。」という思いが芽生えた。吉沢のもとに相談に来るアスリートで、一度は就職をしたが、競技の道をあきらめきれずフリーでやっていきたい、と相談されたことがある。会社を辞めるわけだから、普通だったら「安定している会社員を続けなよ」と言ってくるところだが、吉沢は違った。
「その気持ちを応援するし、スポンサーも集めるよ」と言ったのだ。「この時期しかない」若者を応援したい、チャンスがあるなら掴んで欲しいし、それを全力でサポートしたい、という思いが吉沢にはある。
話を聞くうちに、吉沢のアスリートに対する想いの「軸」が見えてきた。それは、「何物でもない人と共に有名になっていくドラマが面白い」という言葉だ。Find-FCに登録されている選手は、マイナースポーツ競技者やまだ無名のアスリートが多い。時たま、名の知れている有名なアスリートからもオファーが来るが、断っていることもあるそうだ。
「これまでで面白かったドラマをみせてくれたアスリートは?」と私が聞くと、吉沢は2人の選手を答えてくれた。「スパルタンレース」と、「バーティカルランニング」いう競技の選手だ。スパルタンレースは、簡単に言うと「障害物競走」である。世界40カ国・年間170レース以上が開催されている世界最高峰最大級の障害物レースだ。特徴は、各競技それぞれに5km~21km以上のランに加え、20~30個の障害物が設置されており、それらを参加者の肉体のみで乗り越え、ゴールを目指すタフなレースである点だ。登録当初はまだまだ無名で、SNSのフォロワー数が数百名しかいなかったスパルタンレースのアスリートが、競技活動などの実績や発信を通じて、今や7万人以上のフォロー数になり、日本チャンピオンに上り詰めた。バーティカルランニングは、都市のシンボルであるタワーや超高層ビルの階段を駆け上がる都市型種目である。この競技は数年前までは国内の認知度も低く、競技人口も少なかった競技だった。しかし、登録アスリートの普及活動の甲斐もあって、東京スカイツリーやあべのハルカスが競技会場で使われるようになるなど、大がかりな日本選手権まで開催されるようになった。そのような地道な認知活動を、吉沢はサポートしながら一緒に見てきた。「何物でもなかった人が何者かになってしまった、その過程をサポートしながら伴走できることにやりがいを感じる」、そう吉沢は言う。
最後に、「今でも走っていますか」と私が聞くと、「走っていますよ、毎朝早朝に起きて15~20キロほど。」と答えた。そういえば、「本日はよろしくお願いします。気を付けてお越しください。」と、取材当日の朝に吉沢から送られてきたメッセージの時間が、早朝5時半だった気がする。早い!(ちなみに私はその日8時起床だった。そのことを吉沢に伝えると、「学生らしくていいじゃないですか)」と言われた。)
インタビューの40分間を通じて、どこまでも他人想いで、「チャンスがあるなら掴んで欲しい」という思いからアスリートを懸命にサポートする、吉沢の真摯な思いを感じた。
ところで、冒頭の「テクニックを磨くよりピクニックに行こう」という一文の意味が気になってくる。これは吉沢が大学の陸上部を卒業した際、当時大学院生の先輩が色紙に書いてくれた一言だそうだ。吉沢は「小手先で何かをするより、楽しんだ方が伸びる!!って意味らしい。語呂が良くてキャッチーだからLINEでも書いてるんだ」と目を細めた。
今も吉沢は早朝から長距離を走っているが、これからも、「何物でもないアスリート」が何者かになるその時まで、共に走り続けて欲しい。
以上が、学生さんに執筆して頂いた内容です。
青空のもとの屋外の公園で、和やかな雰囲気で取材して頂きましたが、小生の想いをしっかり汲み取って頂き、大変感激を致しました。
まさに、当社の経営理念である”感謝・感激・感動をプロデュースする”ような内容を記事として形にして頂いて、これも長年のご縁への感謝と、現在行っているサービスへの自信にもつながり、非常にいい機会となりました。
今後もこのような思いを忘れることなく、Find-FCのサービスやアスカツのメディア運営をやって行ければと改めて感じました。
取り扱っていただいた早稲田大学文化構想学部の先生、学生の皆様には感謝申し上げます。ありがとうございました。
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