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【アスリートインタビュー】夫婦でオリンピックメダル獲得を目指すカヌースプリント・新岡和奏選手の魅力に迫る

こんにちは、バーティカルランナー、階段坊主こと矢島昭輝です。
本日はカヌースプリントの新岡和奏選手をピックアップさせて頂きます。

自己紹介~オリンピックを目指す話題性満載の最強夫婦~

―――はじめまして、本日はよろしくお願いします。

はじめまして、滋賀県でカヌースクールチームのインストラクターをしながらカヌースプリント競技をしている新岡和奏です。よろしくお願いします。
カヌースプリントとは波のない水面を競技艇に乗ってその早さを競う競技です。後ろ向きではなく前向きに進み、競う距離は1000m、500m、200mとなります。

―――新岡選手はご夫婦で競技をされていると伺いました。同じ競技をしているとお互いにアドバイスがし合えるのはとてもいい関係ですね。

アドバイスもそうですが、自分にとって「速い選手」が身近にいるのはとても刺激になります。同じ大会で同じ順位でも、男子は女子よりタイムが早いのがカヌースプリントです。旦那の速さやトレーニングをいつも身近に感じることが、私の日々の成長に繋っているんだと思います。

―――確かにそうですね。色んな意味でいいパートナーなわけですね。
2人とも現役アスリートの夫婦だと生活リズムなど生活がとても大変そうですが
いかがでしょうか

2人で同じ目標に向かって頑張ることにとても生き甲斐を感じているので、家事や食事などは大変ですがそれ以上に充実した毎日を送っています!
またお話しますが、来月(2023年1月)から地元の香川に二人で引っ越すので、生活環境や収入面など更に大変になります(笑)

―――大変そうですね、、そういえばカヌースプリントは前回も同じ競技の方(荒木悠太選手)を取材させて頂きました。カヌー業界、盛り上がってきていますね。様々な競技を取材してきておりますが、道具を扱う競技はとてもお金が掛かるイメージがあります。カヌーは競技艇を扱いますが、あちらは自分で購入するんですよね。

そうですね。競技艇は自分で購入をしました。素材や形など拘ると70万~80万円ほどします。何回も買い替えるものではありませんが、壊れたら大変なのでこれからも大事に使います。ただ、まだまだ競技人口が少なく、認知度も低いため、基本的な活動は全て自己負担で費用がかかる事は間違いないので、そこは課題の一つかなという状況です。

カヌーとの出会い~日本一になれる競技をやりたい~

―――カヌーを始めたのは小さい頃からでしょうか。

カヌーを始めたのは実は高校生からです。それまでは陸上やバトントワリング、柔道と様々な競技をしてきました。高校に入ってからは「日本一を目指して将来に渡って続けていける競技をやろう。」と思ったんです。出身地の香川にはカヌーの強豪校がいくつもあり、インターハイや国体で優勝、日本代表にも選ばれている選手が数多く出ています。カヌーをやれば日本一になれるかもしれない。そういった想いでカヌーの道に入りました。

―――なるほどです。柔道で県大会1位になっていますが、柔道で日本一になる事は考えなかったのでしょうか?

それも少しは考えたのですが、怪我をすることが怖かったのでその道には進みませんでした。特に耳が潰れたり締め技というものが苦手で、そこが続けなかった大きな理由です。それに、将来自分が柔道の指導する立場になった時に目の前で選手が怪我をするのも見たくはありませんでした。

―――新岡選手レベルではありませんが私も高校時代は柔道部でしたので、怪我の怖さはお気持ちよく分かります。ちなみに私は捻挫のし過ぎで、今でも足首の健が両足ともほぼありません(笑)
ちなみにカヌー競技で怪我はあまりありませんか?

パドルを扱うので手首が腱鞘炎になったりはするんですけど、耳が潰れる事に比べたら可愛いものだと感じます。柔道自体は今でも好きですし、柔道をはじめ様々な競技をしてきたおかげで体幹や効率の良い身体の動かし方は他の選手より分があるのかなと思っています。

競技中心の生活を送りたい~1月からは地元香川に帰省~

―――今の生活のスケジュールはどのような感じでしょう?

今はカヌースクールチームのインストラクターをしており、午前中が主なトレーニング時間となります。出勤時間は夕方からですが自宅から職場まで距離があり、片道1時間以上掛かるのがネックですね。勤務の都合上、収入面もそこまでよくならず、帰りも遅い時間となるため、夜はご飯を食べて寝るだけ。正直今の生活のままでは生活スケジュールやトレーニング的に競技を続けていくのが厳しいのが現状です。
そのため地元の香川に夫婦二人で引っ越しをすることにしています。

―――思い切りましたね。仕事はまた一から見つけるのでしょうか。

いえ、仕事はせずに競技の方に集中します。本気でオリンピックを目指すにはこれくらいのことをしなければいけないと思っています。高校・大学時代では『日本一』を目指していましたが、今の目標は『世界一』。大学時代は全日本学生選手権で優勝、MVPに二回連続になるなどそれなりに成績を修めてきました。でも今、「生活が苦しいから競技が出来ません。」は勿体ないと思うんです。これまで培ってきたものを活かしたいし、せっかく競技が出来る身体に恵まれていて、しかも練習が出来る環境が整っている。応援してくれる人もいる。
生活が苦しくても貯金を切り崩してなんとかしていき、競技で結果を残そうというのが今の私たち夫婦の決意になります。

現在の目標は海外派遣選手選考会~2023年3月が運命を分ける大一番~

―――大変な決意ですね。1月から競技に専念されるという事でしたが、ターゲットレースはいつになるのでしょうか。

来年2023年3月がターゲットレースになります。「海外派遣選手選考会」という大会です。内容は500mの勝負。予選、準決勝、決勝と体力勝負になります。タイムとしては2分切りが目安になるのですが、今の私の実力では現状少し届かないので1月から3月のトレーニングに全てを掛ける想いでトレーニングに臨みます。3月の大会を突破すれば4月に最終選考が行われ、その後世界選手権の争いが始まります。
500mのベストは高校時代で2分5秒、大学時代は2分00秒。大学時代は200mをメインにしていたので土俵は違いますが、全日本インカレでは2年連続の日本一になっている自信を元にさらにトレーニングを重ねていきます。

―――2023年3月が人生を変える大きな月となるわけですね。

そうです!あと3か月ほどしか時間はありませんが、ここに人生のすべてを全力投球する気持ちで競技に取り組みます!

―――貯金を切り崩すのも大変かと思います。3月の大会に向けて具体的にどのような支援が欲しいでしょうか。

支援金や物品提供がとてもありがたいです。予備パドルや食費、エントリー費などを含めると1月から3月までの3カ月では合計30万円ほど支援頂けるととても助かります。物品提供に関しては競技とシナジーがあるものは何でもお話伺いたいです。
3月の選考会を突破した4月からは合宿期間にする予定でして、そちらでは年間100万円ほど支出を予定しています。是非様々な形でサポートを頂きたいところです。
オリンピックに向けて夫婦全力で競技に邁進することをここに約束します!

将来の目標は水上アクティビティ全般を手掛ける事業の立ち上げ~地元香川を盛り上げたい~

―――熱い気持ち、とても伝わってきました。陰ながらですが私も応援致します。最後の質問ですが、新岡選手は競技を引退された後のビジョンは何か考えているでしょうか。

将来的にもカヌーに携わりたいと考えてはいますが、カヌーにとどまらずサップやドラゴンカヌー、ヨガと水を絡めた運動など様々な水上アクティビティを手掛ける事業を展開して、地元の香川を盛り上げていきたいと思っています。様々な水上アクティビティと合わせる事でそれぞれのスポーツの認知も高まるし、より多くの方々にスポーツを楽しんでもらえるかなと思っています。
また、カヌーのクラブチームを作り、そこから強豪選手を生んでいくような取り組みも考えています。カヌースクールでの仕事を通して、自分は子ども相手に教えるのがとても好きなんだな、ということを感じたのでその経験も生かした活動をしていけたらと思っています。
私たち夫婦は2028年をリタイアの目安としています。2024年にはパリ五輪にて表彰台、2028ロサンゼルス五輪では優勝を果たし、流れに乗って事業展開をしていけたらという想いです。

新岡和奏選手の魅力~明るい笑顔が印象的、夫婦で是非オリンピックへ!~

2023年3月に大一番を抱えた新岡和奏選手。大会に掛ける想いは並々ならぬものを感じました。「ただ身体を鍛えるだけではトップは獲れない」と、ヨガの資格であるRYT200を取得したり、しなやかなに身体を扱う能力、呼吸、心のコントロールなど様々なことを競技に結び付けるなど、その柔軟さと意欲的なところはさすがではないでしょうか。
さらには、自身が学んだ事をこれからはアスリート仲間や悩んでいる方にも提供していきたいとも語り、利他の精神も素晴らしいものを感じたアスリートの一人です。
新岡選手、オリンピック目指してこれからもファイトです!

カヌースプリント・新岡和奏選手を応援しよう!

アスカツの姉妹サイトFind-FCでは、新岡和奏選手を応援・ご支援してくださるスポンサー様、サポーター・ファンの皆様を募集しています。

 

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