海外で活躍する選手の手助けを。〜選手を影で支えるスペシャリスト〜

今回はスポーツを支える人企画第1回!

理学療法士として海外に飛び立ち、アスリートを助ける福田さんを取材しました。

今回の『支える人』

 

 

名前:福田亮さん
職種:理学療法士、鍼灸師 

 

理学療法士になる生い立ち

 

スポーツに興味を持ったきっかけ

 

ーーー福田さんは学生時代、部活に入られていましたか?

僕が中学生のときにバスケットボール部に入りました。

当時、野球部に入るかバスケットボール部に入るか迷っていました。

野球部の練習を見に行った次の日、バスケットボール部の顧問の先生にスカウトされました。

 

当時、身長が175㎝あったので、顧問の先生は僕に目をつけていたみたいで…。笑

 

 

ーーーそれがきっかけでバスケットボール部に入ることになったんですね!

 

そうなんです!

そこから、高校生までバスケットボールを続けました。

 

理学療法士になろうと思ったきっかけ

 

ーーー現在、理学療法士として活動されていると思いますが、今の仕事をしようと思ったきっかけはありますか?

 

高校1年生の時、練習中に怪我をしたんです。

そのとき整骨院に通って自分の怪我を治してもらいました。

 

その後、親に「スポーツしている人を助ける仕事をしたい」と相談したら、理学療法士を勧められ、そこでこの仕事を知りました。

 

「理学療法士という仕事があるんだ!」と知ってから、インターネットで調べていると自分がやりたいことと理学療法士の仕事がマッチングしました。

バスケットボール選手としても、いくつかの大学から誘われていましたが、どうしてもスポーツの現場で活躍する人たちを支える側になりたくて、バスケットボール人生に一線を引き、専門学校に入学することを決意しました。

 

現在の活動内容

 

高校バレーボール選手のサポート

 

ーーー現在の主な活動を教えてください。

年末年始は高校バレーボール選手たちの合宿について行き、体のメンテナンスのサポートをしました。

 

 

ーーー「高校生をサポートする」というのは、なかなか簡単にはできないことだと思うのですが、サポートをしようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか。

僕が理学療法1年目のときに、同じグループの院長先生が高校生や学生のサポートに興味を持たれていたんです。

そのタイミングで、院に高校の学校関係者の方が来られたことがきっかけで、バレーボール選手たちのサポートをすることになりました。

 

実際には、ほとんどの方が数ヶ月で辞めてしまったのですが…。

 

ーーー辞められた方々には何か問題があったのでしょうか?

大きな出来事があったわけではないのですが、サポート自体がほとんどボランティアになってしまったことですね。

学生アスリートを支えようとすればするほど、休みを削って仕事をしなければいけない問題が後々起こってくることが現状です。

また金銭的な問題もありますね。

 

ーーーそういった様々な問題がある中、どうして福田さんは続けようと思ったのでしょうか?

もともと理学療法士になった理由が、アスリートを助けたいと思っていたからです。

今でも高校生の時に支えていただいた整骨院に感謝していますし、その整骨院の先生方のように自分もスポーツ現場を支えられる人になりたいと思うからですね。

 

今後のスポーツ界が改善すべきこと

 

『支える人』が抱える悩み

 

ーーー実際にスポーツを『支える人』側になってみて、悩み事ありますか?

普段の仕事を行いながら、空いている時間でのサポートになってしまうため、定期的なサポートをすることが難しかったり、時間をつくることが困難なことです。

もっとその子のために時間を割いてあげたい思いがあっても、最低限の自分の生活が保障されないと身動きも取れなくなってしまうので…。

トレーナーの中でも、実際にトレーナー業で食べていける人はほんの一握りです。

 

この大きな原因の1つは日本の過剰なボランティア精神です。

日本はトレーナー自体にお金をかけないんですよ。

負の遺産とも言われていて、無償提供することが美徳だとされる文化がいつまでも残ってしまっています。

 

それに比べてアメリカは、大学スポーツにスポンサーがついていることが多く、そこから選手をサポートするためのお金が賄えます。

日本でもこの仕組みができるように、スポンサーが大学につくメリットを見出して身体のメンテナンスができるようにしていくべきですね!

 

理学療法士のスキルの2極化

 

ーーーその他問題点があれば教えてください。

最近は、理学療法士自体の数が増加していて、知識が豊富で1つの怪我に対しての施術方法をたくさん知っている人とにかく理学療法士になることが目標でそこからあまり勉強せずに生活している人2極化しています。

もともと理学療法士の資格だけでは開業権がないので、立場上かなり弱いです。

 

そういった現状の問題を取っ払うために、私たちは理学療法士や医療に関わる方々が一緒になって医療界を盛り上げていけるように、CRSで勉強会などを行なっています。

 

CRSとは?〜

CRSとは、各資格関係なくみんなが参加出来る勉強会をつくり、各専門分野の知識を知ることにより共通言語で話すことが出来るようになることを目的としてスタートした勉強会の団体です。

各専門家を知ることにより、クライアントが自分でみることができる範囲なのか、必要な専門家に診てもらうことをしてもらうかなどをしっかり判別できるようになってもらいたいという気持ちから色々な勉強会を開催されています。施術者以外にも指導者やプレイヤーなどがきてもらってもためになる容の勉強会を開催されています。

頑張っている人が報われるシステムを作りたいという思いがあり、鍼灸院の運営も行っています。

そこで、勉強会で学んだことをすぐに実践出来る環境も整えており、鍼灸師だけでなく理学療法士や柔道整復師など多角的な目線でアスリートのケアやトレーニング、コンディショニングを行なっています。

 

 

海外で新たな挑戦へ

 

オーストラリアに行くことになったきっかけ

 

ーーー福田さんはとお会いしたのは、去年の10月ごろでしたよね!なぜオーストラリアに留学しようと思われたのでしょうか?

 

4年前世界鍼灸学会というものがあり、そこで英語の文章をつくって発表したんです。

 

(学会の様子)

そのとき、原稿は前もって作っていたので自分のプレゼンはできましたが、その後の質疑応答で全く答えられなくて…。

そこでかなり悔しい思いをしました。

 

このときの経験から、

「英語を話せるようになったら、世界の人と話せるようになって新しい知識や価値観、施術方法を学べるのでは?」

と思ったことがきっかけで海外に出ることを決めました。

 

現場で使える英語を使えるように

 

ーーー福田さんの中で英語力のゴールはどこですか?

 

メディカルの人と意見交換ができるようになることです。

次学会で話すチャンスがあったら、伝えたいことを通訳せずに自分の言葉で伝えられるようにしたいです。

 

そのためには、今オーストラリアでいる間に現地のチームに入り、実際のチームの中でサポートを行うことが1番の近道だと思っています。

まずは、その世界に入れるようにレジュメ(履歴書)を配りまくって、チャレンジしていこうと思います。

 

今後の活動

 

オーストラリアから帰ってきてから

 

ーーーオーストラリアから帰国後の予定を教えてください。

将来的に、日本を拠点に海外を回りながらアスリートをサポートする環境を整えていきたいと思っています。

 

ーーー今後どのように日本のトレーナーの環境を変えていきたいですか?

先ほど取り上げた金銭面、理学療法士の知識量の差が生まれないようにしていき、チームにもトレーナーにしっかりとした対価を払える仕組みづくりをつくっていきたいと思っています。

 

福田さんがアスリートにできること

 

関西を中心としたサポート

ーーー今後アスリートに対して福田さんができるサポートがあれば教えてください。

現在も行なっているのが、チームに付き添いでトレーナーとしてついて行ったり、コンディションルームでの施術を中心に行なったりしています。

日本にいるときは関西が中心なので、特に関西圏にいるアスリートをサポートしていきたいと思っています。

 

アスリートライターからひとこと

 

アスリートを支えてくれる人たちの多さ

最近、アスリートを支える活動が非常に増えてきています。

具体的には、福田さんのような体のメンテナンス、アスリートをインタビューして露出をしてくださるライターさん、Tシャツ作りを行い、収益を一部をアスリートに寄付してくださる方など、幅広く手厚いサポートがどんどん増えてきています。

プロアスリートだけでなく、アマチュア選手として真剣に打ち込み発信力を上げることができれば誰にでもチャンスがあります。

是非みなさんも自分の発信力を高めてスポンサー以外の支える人と繋がり、サポートを受けられるように勤めてみませんか?

 

福田さんのご連絡先はこちら→fuku@croom-s.jp

 

 

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