「好きを仕事に」を実現―アスリートとして海外で永住権まで取得したチアリーディング浜口選手に迫る
皆さん、こんにちは!競技チアリーディングの選手兼バイリンガルアスリートとしてオーストラリアで活動中の笠原園花です。
「目の前のことを全力でやっていたら永住権まで取れました」と語るチアリーディング選手浜口百香(はまぐちももこ)さん。現在はオーストラリアのメルボルンに拠点を置く世界的な強豪チーム、サザンクロスチアリーディングのアスリート兼プログラムマネージャーとして活動している。誰もがうらやむ「アスリートとしてオーストラリアの永住権を取得」した浜口選手の過去、現在、そしてこれからに迫った。
浜口選手の自己紹介
――浜口選手、今日はよろしくお願いします!
浜口選手:こんにちは!よろしくお願いします!
――まずは自己紹介をお願いします。
浜口選手:はい、大阪出身の浜口百香です。地元の中学校卒業後は、千里国際学園というインターナショナルスクールに通い、その後オーストラリアのモナッシュ大学に入学しました。チアリーディングを本格的に始めたのは、実はオーストラリアに来てからです。
おもしろい学歴をもつ浜口選手
――日本でインターナショナルスクールに通い、大学はオーストラリア。小さい頃から英語や海外に興味があったのでしょうか?
浜口選手:物心がついた時にはすでに海外の学校に通いたいという思いがありました。小さいころにディズニーチャンネルをよく見ていたのでその影響かもしれないです。
――それで、まずはインターナショナル高校に?
浜口選手:そうです。幼少期から海外の大学に通いたいという強い意志があったので、その前にしっかりと英語を学習しなければと中学生の時から意気込み、英語環境で勉強できるインターナショナル高校を志望しました。
――中学の頃から将来を見据えていたなんて…ちなみにインターナショナルスクールというと帰国子女が通う印象がありますが、浜口さんは幼少期海外で過ごした経験があったのでしょうか?
浜口選手:全くないです!しかもそのインターナショナルスクールである千里国際学園は、帰国子女以外の枠は若干名という超難関でした。千里国際に行きたいという意思が強すぎて、他の高校の受験は一切しませんでした。その思いが通じたのか、見事合格。中学校では特段成績が良い方ではなかったので、学校の先生からもかなり驚かれました。
――浜口選手の強い意思はすでにこの頃から健在だったのですね。その後千里国際学園を卒業してオーストラリアへ?
浜口選手:はい、その後念願かなって2008年にオーストラリアに渡航。オーストラリアの大学に入学するためには1年間、英語で科目を勉強するファンデーションスクールに通う必要がありました。海外大学に入学をするという夢がかかっていたので、これまでの人生で一番勉強した1年間でした。好きなことなら寝る暇を惜しんでも頑張れる性格なんです(笑)
チアリーディングとの出会い
――そういえば、浜口選手、チアリーディングはいつから始めたのでしょうか?
浜口選手:実は、本格的に始めたのはオーストラリアに来てから。一応、高校でバスケットボール部の応援を行う応援チアを経験したことがありましたが。
――オーストラリアに来てからチアリーディングを始めたのはかなり驚きですが、始めたきっかけは?
浜口選手:ファンデーションスクールに通っている時、友人がダンスクラスに見学に行くというので一緒にいきました。そのダンスクラスと同じスタジオで練習していたのがRMITという大学のチアリーディング部でした。横目でチアリーディング部の練習を見て、一瞬でチアの虜になり、入部を決めました。
チアリーディングを始めて1年で、大学チームのコーチに
――入部したのはRMIT大学のチアリーディングチームで、浜口選手が入学したのはモナッシュ大学ですよね?
浜口選手:そうなんです。もともとRMIT大学のチアチームは他の大学に通う生徒でも入部できました。しかし、私がRMITのチームに入部したすぐ後にその制度が変わり、在校生以外は入部不可になりました。
――となると、自身が通うモナッシュ大学のチアリーディング部に転入?
浜口選手:実はその時モナッシュ大学にチアリーディング部がありませんでした。しかし、たまたまその時「モナッシュ大学にチアリーディングチームを作りたい!」という子が校内にいたので、その子を手助けしながら、自分自身はその時初めてコーチを受け持つことになりました。
――チアリーディングを本格的に始めて1年でコーチ就任?大変なことばかりだったのではないでしょうか?
浜口選手:大変というより、新しくチームを作ったからには、成長させたいし、大会で良い成績を残してあげたいという一心でした。「どうせやるなら全力でやる」という幼少期からの性格が出ていたのだと思います。
コーチとして、選手として、世界大会での快挙
――モナッシュ大学のコーチに就任してから2年後の2013年。全国大会の大学部門で優勝しました。自分でも驚きでした。優勝したので、世界大会出場権も獲得。翌年の2014年にオーストラリア代表として大学の世界大会に出場しました。コーチとして初めての世界大会でしたが、結果はなんと世界第2位を獲得。コーチとしての自信もつきました。
――確か2014年には選手としても世界大会に出場しましたよね?
浜口選手:はい、実はモナッシュ大学のコーチ就任と同時期にサザンクロスチアリーディングというクラブチームに入団していました。そのチームとして初めて世界大会に出場した時のメンバーとして、2014年の世界大会に出場しました。
――2014年はコーチとしても選手としても世界進出を果たしたのですね…
浜口選手:そうなんです。2014年の1月に大学のコーチとしてアメリカの世界大会に行き、その3か月後の4月には選手としてアメリカに再び飛び立ちました。
大学卒業後はオーストラリアで永住権
浜口選手:留学した先のオーストラリアでこのような素晴らしい経験をされてきた浜口選手ですが、大学卒業後はどのようにオーストラリアに滞在しているのですか?
浜口選手:大学を卒業する直前の2015年8月に永住権を申請しました。スポーツで世界的に認められるような成績を収めると取得できる“Distinguished Talent Visa”というものです。
――卒業後にすぐに永住権!具体的にはどのような永住権ビザなのですか?
浜口選手:例えばスポーツ等、何かの分野で群を抜いて秀でている特技があると申請できます。大学時代、選手やコーチとして世界大会に出場した時の大会映像や成績、国際的なチアリーディング協会やオーストラリアのチアリーディング協会からの推薦状を提出。申請から1年後の2016年8月に永住権を取得することができました。
「好き」を極めるということ
――オーストラリアで本格的に始めたチアリーディングが今では本業に。その活動力の源は?
浜口選手:目の前の好きなこと、やりたいことに関して全力で向き合ってきたら永住権や世界大会という結果がついてきただけです。好きなことのためには寝る暇を惜しむこともありました。ただ、自分が向いていないと思うことに対してはそこまで力を入れません。その分の余った力を全て好きなことに費やします。
――浜口選手、今後の目標は?
浜口選手:今後は自身がプログラムマネージャーを務めるサザンクロスチアリーディングというクラブチームの発展はもちろん、選手としては2020年の世界大会出場を目指し、コーチとしては今年2019年4月に開催される世界大会で生徒たちがいい演技ができるように指導すること、さらに今年はチアリーディングの大会での審査員デビューも目指しています。
――チアリーディングを軸にしてどんどん夢が膨らむばかりですね。浜口選手、本日はありがとうございました!
浜口選手:ありがとうございました!
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アスカツは海外で活躍するアスリートを応援しています!
浜口選手同様に、私・笠原もオーストラリアで活動しておりますが、アスカツの姉妹サイトであるFind-FCには海外で活動している多くのアスリートがいて、アスカツでのピックアスリート記事で取り上げさせていただいております。
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