競技かるたの名人!粂原 圭太郎さんに取材しました!

 

いにしえの〜ならのみやこの やえざくら〜。

海外を中心にソフトボールをしているアスリートライターの本庄遥です!

 

みなさんは、百人一首をしたことはありますか?

小学生〜中学生のとき、授業でやったことがある方多いかと思います。

先日、競技かるた名人粂原 圭太郎さんがFind-FCに登録しました!!!

活躍する粂原 圭太郎さんに取材しました。

 

今回のピックアップアスリート

 

名前:粂原 圭太郎

競技:競技かるた

活動場所:京都府

SNSアカウント:Instagramfacebooktwitter

 

競技実績・経歴

2014年
京都大学経済学部経済経営学科卒業
競技かるた八段を取得
全国かるた競技学生選手権大会三連覇
『学校では絶対教えてもらえない受験勉強法』(エール出版社)出版
2016年
『やる気と集中力が出る勉強法』(二見書房)出版
2017年
『超合格脳が手にはいる究極の勉強法』(カクワークス社)出版
『頭の中を無限ループする“あの曲”を一瞬で消し去るすごい集中法』(飛鳥新社)出版
『やる気と集中力が出る勉強法』が、韓国と台湾で翻訳
2018年
競技かるた 第64期準名人位
2019年
競技かるた 第65期名人位
『京大読書術』(KADOKAWA)出版
『第一志望に受かる勉強法』(二見書房)出版

 

競技を始めたきっかけ

ーーー粂原さん、本日はよろしくお願いします!

お願します!

 

ーーーまず初めに、競技を始めたきっかけを教えてください。

母が子どもが興味を持ちそうな本(21世紀子こども百科など)を目の止まるところに置いてくれました。

 

「読みなさい!」と言われたことはなく、私自身が興味を持っていつでもいろんなことに触れられるような環境にしてくれていました。

 

ーーーすごく理想的な環境だったんですね!

そうですね!

小学校3年生の時、毎日の宿題として、「自由勉強ノートになんでも1ページ好きなものを書く」というものが出ました。

そこで、本棚にあった「漫画百人一首」という本に興味を持った私は、毎日一首ずつノートに書き、覚えていくことにしたんです。

 

ーーーそこから、百人一首に興味を持たれたんですね!実際に競技としては始められたのはいつでしょうか?

私が生まれ育った群馬県では、群馬出身の偉人や群馬の名所をもとにした、「上毛かるた」という競技がとても盛んで、野球やサッカーよりも競技人口が多く、「群馬県民は、全員上毛かるたの選手」といっても過言ではないほどでした。

なので、当時から「かるた」というものが非常に身近な存在だったんです。

小学校の5年生の時、

「せっかく百人一首を覚えたのだから、大会に出てみよう」

と思い、前橋かるた会の猪熊静枝先生をご紹介いただいたのをきっかけに、本格的に競技かるたをはじめました。

競技かるたって?

ーーー多くの方が百人一首、かるたという言葉を聞いたことがあるのですが、競技かるたはどのようなルールで行われているのでしょうか?

かるたといえば普通、相手よりたくさんの札をとったほうが勝ちになるのですが、競技かるたでは、自分の陣地をなくした方が勝ちになります。

 

小倉百人一首は全部で100枚ありますが、その中の半分50枚を使います。

一対一で行い、お互い25枚ずつ、自分の陣地に配置します。

自分の陣地は自分で配置することができるので、自分が得意な札を自分の近くに置くことも可能です。

並べ終わってから15分、場所を覚えるための「暗記時間」があり、その後競技が始まります。

 

ーーー相手の陣地の札を取った場合はどうするのでしょうか?

相手の陣地の札を取った場合、自分の陣地から好きな札を相手に渡すことができます。

 

ーーー読まれた札と違う札を触ってしまった場合、ペナルティはありますか?

同じ陣地にある別の札を触ってもペナルティにはなりません。

ですが、読手は場にない50枚の札も読むので、その時に札に触ってしまったり、読まれた札がある陣地と逆の陣地の札を触ってしまうと「お手つき」になります。

お手つきをした場合、相手から一枚、札が渡されます。

 

ーーーとなると、お手つきは相手に札を取られるよりも不利になるんですね!

そうですね。

お手つきをすると、相手から1枚もらうので、相手は1枚とったことになり、なおかつ自分の陣の札も増えるので、2枚さがつきます。

なので、相手にとられるよりも、お手つきは不利になりますね。

 

また、競技かるたは「運命戦」と呼ばれている勝負があります。

運命戦は、最後の最後、お互いが1枚ずつになったとき、

「どちらの札が読まれるかによって勝負が決まる」

ということから、その1対1の状態のことを運命戦といいます。

100枚のカードを読まれるので、99枚まで全く試合が決まらないところもあれば、かなり早い段階で勝負が決まることもあります。

 

大きな大会では、同じタイミングでたくさんの試合が行われるので長い試合だと2時間にも及びます。

 

ーーーかなり体力も必要な競技なんですね!

そうですね!

体力も必要ですし、腕の振りが速くないと不利な競技です。

なので、歴代の名人はマッチョな人が多いです。

プールで泳いだり、腕のふりを強化するために筋トレもしていますよ!

競技かるたの魅力

ーーー競技かるたの魅力を教えてください。

かるたの札を畳の上で払う感覚がたまらないですね。

他の競技では味わうことができない感覚だなと感じています。

そのため、他のスポーツをやっていた人が、競技かるたにどハマりすることもよくあります。

 

研ぎ澄まされた集中力が必要な競技ですし、試合中はピリッと張り詰めた緊張感があります。

試合中、誰かが音を出したりするとその瞬間読み手が読むのを止めます。

ビニール袋のカシャカシャとした音や、くしゃみなど、ちょっとした音さえも許されません。

それくらい緊張感が感じられる競技です。

友だちが見にきてくれるのですが、いつもみんなに「見てる方が疲れる」「手に汗握った」と言われます。

また、老若男女問わない競技なので、小学生対大人の試合もあります。

競技についての問題

ーーー今、競技かるたの名人として活動されていると思うのですが、競技かるたのシステムや認知などで問題として抱えていることがあれば教えてください。

部活動などで競技かるたをしている人を数えると数万人を超えていますし、百人一首を知っている方も多いですし、認知度としては正直問題はないように感じます。

しかし、競技かるたにはプロがなく、あくまでもアマチュアの世界なので、競技かるたでお金を稼いでいる人がいないのが現状です。

全国各地で行われる大会への参加費は基本的に自腹ですし、特に地方での大会は交通費+宿泊費もかかります。

今年はたくさんの大会に参加しているので、大会参加に関係した費用だけですでに30万円を超えています。

 

もちろん試合に出るか否かは個人で決めることができますが、名人になると試合に出て欲しいと声をかけていただくことも多く、試合に出ることが自然と多くなります。

優勝賞金などはないところも多く、金額が多い大会でも3万円ほどです。

 

ーーー名人はアスリートとしてはプロの領域なのにそういう待遇ではかなり金銭的に厳しいですよね…。

そうなんです。

そのほかにも運営面での問題があります。

1日で消化できる試合は7試合まで。

基本トーナメントでやるのですが、128人を超えると8試合になってしまいます。

2日間開催にすると、それだけ宿泊費もかかってしまいますし、運営してくれる人が必要になります。

現在、その運営をしてくれているのは、大学生や地域のかるた会の方のボランティアたちである場合がほとんどです。

 

ーーーどの競技でも問題となっている「ボランティアの過激化」ですね。粂原さんはそういった問題をどのように改善していきたいですか?

まずは競技かるたで生活できる人を増やしたいですね。

そのために、まずは私自身がスポンサーの方についてもらったりして、カルタで生活している第一人者になることが目標です。

競技かるたがより発展していくためにも、かるたと企業・ビジネスの世界がつながることは必要不可欠だと感じています。

 

今考えているのは、麻雀のMリーグのようなものを、競技かるたでもできないか、ということです。

Mリーグでは、いくつかの大企業がチームをもち、所属選手には年俸が支払われます。試合の様子はAbematvの麻雀チャンネルで放送されています。
そのように、競技かるたでも新しい枠組みができたらと思っています。

粂原さんのスポンサーになるメリット

 

ーーー先ほどスポンサー契約を結びたいとおっしゃっていましたが、もし粂原さんにスポンサーになった場合、スポンサー様にはどのようなメリットがありますか?

まず、日本の伝統文化である小倉百人一首を用いた競技ですので、スポンサー企業様の企業理念に日本文化の発信があれば、よい宣伝になると思います。

かるた名人にスポンサードしているとなると、文化の復興にも寄与しているとアピールできます。

また、私自身、粂原圭太郎として運営しているtwitterのフォロワーが16,000人、本業の学習塾で運営している勉強法アカウントで54000人以上のフォロワーがいて、発信力もあると思います。

今年はすでに6回、全国大会で優勝しており、読売、朝日、毎日等の大手新聞をはじめ、地域の新聞にも多数掲載されています。

また、私が試合前にあるエナジードリンクを飲んでいるところをツイッターに載せたことがあるのですが、その後の大会ではそれを見てか、試合前に皆同じエナジードリンクを片手に握っていました。笑

名人になり、ある程度の影響力が出てきたとも感じています。

 

今後の目標

ーーー最後に今後の目標を教えてください。

三冠王(名人戦、全国選抜かるた大会、全日本かるた選手権大会)をとることです。

また、私は第65期の名人なのですが、64年間で名人になった人が、初めての防衛戦を落としたことがないんです。

もし私が来年の名人戦で挑戦者に負けてしまうと、史上初の「1年限りの名人」になってしまいます。

そうならないためにも、防衛戦を必ず勝って、名人の座を守りたいです。
5年間名人を保持すると、永世名人の位をもつことができますので、永世位も狙っていきたいです。

普及活動も積極的に行い、かるた人口を増やして、さらにはお金が回る仕組みも作りたいと考えています。

ボランティアではなく、運営費が出るような健全な大会運営になっていくような活動もしていきたいです。

アスリートライターからみた粂原さんの魅力

粂原さんの魅力は、競技かるたの名人として新しい道を切り開く力です。

実は、粂原さんは大学進学塾も経営されており、勉強方法も発信されています。

拝見させていただいたのですが、受験生だけでなく勉強方法がためになるものばかりでした。

是非みなさんも見てみてくださいね!

→京都大学トップ合格、粂原 圭太郎さんが教える勉強方法はこちらから

 

粂原 圭太郎さんをもっと知りたい方はこちらから

 

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。