オーストラリアに学ぶ、海外アスリート達の活動資金を集めるアイディア10選

皆さんこんにちは!オーストラリアのメルボルンでチアリーディングの選手として活動する笠原園花です。

 

2019年4月末にアメリカのフロリダ州で開催された競技チアリーディングの世界大会に出場してきました。マイナースポーツが故、約40万円の遠征費用は全て選手負担という厳しい現状の下、チームメンバーと協力して、様々な方法を使って資金を集めました。実は、オーストラリアでは、日本に比べて、スポーツチームが活動資金を集めるための仕組みやアイディアが豊富。

そこで今回は、私が所属するチームが実際に集めた金額も公開し、日本でも実施可能な方法も併せてご紹介していきます。

 

選手による技術クリニック開催

大会に出場するメンバーが、技や技術の指導を行う講習会の開催をします。私たちのチームは年齢、技術レベルに関係なく参加者を募集し、当日個人のレベルに合わせてチーム分けをし、2時間の指導を行いました。

クリニックの様子

開催メリット
日時と場所さえ決まれば、簡単に実施ができること。
開催デメリット
指導する選手達の技術が上級レベルにあり、そのクリニックに参加することで何か新しいことを学べるというメリットがない限りは参加者が集まりにくいこと。

支援額結果
参加費1人1500円(2時間) 参加者数30人 合計支援額45,000円

 

世界大会の演技発表会

チアリーディングをはじめとする表現スポーツにおススメの方法です。世界大会や全国大会で披露する演技と同じものを披露する場として、来場した方しか見ることのできないプレミアムな演技発表会にすることで、多くの参加者が集まります。

演技発表会の様子

開催メリット
日時と場所さえ確定すれば簡単に実施ができる。
支援金を集めるだけでなく、大勢の観客の前で演技をする練習にも繋がる。
開催デメリット
音楽や競技用の器具等、会場準備に時間と費用が掛かる場合があるので、全体でかかる費用を事前に確認しておく必要がある。

支援額結果
入場料1人500円 参加者数400人 合計支援額200,000円

 

お楽しみ抽選会

上記で紹介した演技発表会の後のお楽しみイベントとして同時開催。抽選会の景品は、大会出場メンバーから集めます。例えば、チームの公式ティシャツやチームメンバー全員と写真を撮影できる権利、選手が使っている用具を景品として用意するとプレミアム感のある抽選会となります。

開催メリット
景品さえ集まれば、かかる費用なしに開催することが可能。
他のイベントと併せて実施することで、イベント内容を濃くすることが可能。
開催デメリット
抽選チケットを購入してもらう必要があるので、そのチケットを購入して頂けるような景品内容にする必要があること。

支援額結果
抽選チケット 1枚200円 購入枚数100枚 合計支援額20,000円

手作りお菓子販売

抽選会と同じく、演技発表会やクリニック開催時に併せて実施可能なイベント。選手達が作ったお菓子をイベント当日に販売するもの。手間はかかりますが、実はこの方法が意外と多くの支援金が集まります。

開催メリット
お菓子作りが得意な人が多い団体にはおススメ。
開催デメリット
売れ残りが出た場合は赤字になることがあるので、事前にイベント来場人数を把握し、販売数を事前に予測する必要がある。

支援額結果
販売額200円 購入者数200人 合計支援額40,000円

 

映画上映会

オーストラリアでよく使われている支援方法。映画館を貸し切って、映画上映会を開催するイベント。映画館の貸し切り費用を支払い、映画チケット代は当方で決めることができるので、そのチケット収入から貸し切り費用を差し引いた額を支援金となります。私たちはオーストラリアの大手映画館であるHOYTSで開催しました。

開催メリット
イベント当日、映画の上映は映画館に任せることができるので、当日の負担が少ない。
開催デメリット
参加者を十分に集めることができない場合は赤字となるので、参加者がどれだけ集まれば黒字化できるか事前にしっかりと確認する必要がある。

支援額結果
チケット代1人2,500円 参加者数40人 合計支援額100,000円(ここから映画館貸し切り費用が差し引かれる)

日本でこのイベントが開催できる場所
イオンシネマのシアターレンタル

チョコレート販売

オーストラリアには、大手製菓会社がスポーツ団体などに対して商品を卸売価格で提供し、その団体が製菓を販売した売上額との差額を支援額に充てるという方法が多くあります。オーストラリアでは、大手製菓会社Cadburyのファンドレイズが有名。ここで仕入れたチョコレートをメンバーの勤務先や学校の友人などに販売し、売り上げた額を支援金に充てました。

開催メリット
友人など周囲の人に購入してもらえる環境さえあればすぐに実施できる。
開催デメリット
売れ残りが出た場合は赤字となるので、事前に販売可能数を予測する必要がある。

日本でこの方法を実施している会社
クリスピークリームドーナッツのファンドレイズプログラム
※残念ながら日本ではまだこの方法を採用している企業が少ないのが現状です。

 

大手ホームセンターでのソーセージ販売

オーストラリアで最も有名と言っても過言ではないファンドレイジング方法が、大手ホームセンターBUNNINGSでのソーセージ販売です。ホームセンターからグリル機材を無料で借り、ホームセンターの指定された場所でソーセージを自分たちで焼き、それをホームセンターに買い物に来ている人たちに販売するという方法。ソーセージの売上額がそのまま支援額になります。

ソーセージ販売が開催されている様子

 

開催メリット
ソーセージは自分たちで購入となるものの、当日はホームセンターに来ている人達に積極的に販売するだけという非常にシンプルな方法であること。
開催デメリット
ホームセンターに来ている人たちが対象となるので、悪天候で人が少ない場合は購入者数も必然的に減ってしまうこと。

クラウドファンディング

日本でも王道になりつつあるのがこの方法。以前
アスリートがクラウドファンディングを行うメリット・デメリット
【実録】アスリートがクラウドファンディングに挑戦してみた!計画の立て方、注意点などリアルな裏側を徹底解説します
の記事でも紹介しました。オーストラリアでもクラウドファンディングは多くのスポーツ団体や個人が実施しています。海外で主流なクラウドファンディング運営会社がGo fund meとFacebook。しかし、両社とも日本円には対応していないのが現状。

日本向けでクラウドファンディングを実施する場合は日本専用サイトを使うとスムーズです。

 

フリーマーケットの開催

日本でもフリーマーケットが開催されることがよくありますが、オーストラリアでは毎週末に必ず開催されるほど盛んです。家に眠っているモノをチームメンバーで寄せ集めて、フリーマーケットに出品し、売り上げた額を活動費に充てるという方法は多くのスポーツチームが採用しています。

開催メリット
自宅にあるいらないものを販売するだけのシンプルな方法であること。
開催デメリット
フリーマーケットへの出店費用が掛かる場合が多いので、事前にかかる費用を確認しないと赤字になってしまうことがある。

 

お肉試食会

オーストラリアならではの方法として多くのスポーツ団体に使われているのが、Tastepointというオーストラリアの会社が実施するオージービーフ試食会。スポーツ団体が60人の試食会参加者を集めて、当日参加者がオージービーフの試食をしアンケートに回答するだけで日本円で12万円を謝礼金として頂くことができる支援金獲得方法。

試食会でアンケートを記入する様子

 

開催メリット
60名を集めるだけで、約12万円の支援金を獲得できる。
当日は試食会運営会社が試食会を運営するので、当日の負担なく開催可能。
開催デメリット
万が一当日の欠席がでて60人集まらなかった場合は試食会を開催しても謝礼金を獲得できなくなるので、出席者の慎重な管理が必要。

 

Find-FCへの登録

そして最後に日本でもできる資金集めとして有力なのがこちら。選手登録あるいは団体登録をFind-FCのウェブサイトを通して行うだけで、スポンサーを獲得できる可能性があります。

海外への遠征費用や日本での活動資金を集めたい、団体、アスリートには非常におススメの方法です。

登録はこちらから!

いかがでしたか?様々な資金集めが充実しているオーストラリアでの方法を参考に、日本でもできる資金集めを是非実施してみてください!

 

 

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