NBAやNFLのアスレチックトレーナーとしての活躍を目指してアメリカへ留学中の久我昂輝さんへインタビュー

皆さんこんにちは。現在オーストラリア・メルボルンで競技チアリーディングの選手兼コーチとして活動中の笠原園花笠原園花です。今回、メルボルンと時差13時間!のアメリカ・フロリダで留学生活を送る久我 昂輝(くが こうき)さんにインタビューしました。


東京オリンピックが1年後に迫る中、「競技者が増えても、それを支える人がいなければ怪我人が増えてしまう」という点に注目し、日本ではまだ珍しい「アスレチックトレーナー」としてのキャリアを今後積みたいと意気込む久我さん。

アスレチックトレーナーになりたいと思ったきっかけは? そして今後の目標は? 久我さんの過去、現在、そして未来に迫りました。

野球から始まったスポーツ人生

1999年、新潟県柏崎市出身。小学校から高校まで野球に没頭した。ピッチャーとして活躍していたが、中学校になると肘を怪我、高校でもまた故障してしまった。この怪我の経験がのちに「アスレチックトレーナー」として競技者を支えたいと思ったきっかけのうちの一つだ。

自身の怪我から見えてきた問題点

中学時代に怪我した時は、腕の良いトレーナーと運良く出会えた。両親のサポートもあり自宅から遠いところではあったが頻繁に通うことができた。そして一対一のリハビリを通して、怪我前よりもパワーアップして競技に復帰できた。

一方、高校で怪我した時は状況が違った。通いやすい場所にトレーナーがいなく、忙しい高校生活の合間に頻繁に訪問することができなかった。復帰はしたが、蓋を開けてみるとキャッチャーまでボールが届かないくらいにまで怪我の回復状態が悪かった。

もしチームに専属のトレーナーがいれば……」アメリカでは、小さな学校でも必ずスポーツクラブには専属のトレーナーがついている。それに比べて、日本の学校の部活では、専属トレーナーはいないことがほとんどだ。学校の先生が監督・コーチを務め、怪我をした際にどのようにリハビリをするか知識がない教員が多いのも現状だ。

こんな状況を変えたいと、高校2年の頃には「スポーツ大国・アメリカの大学に進学したい」という思いが強くなった。

日本の大学に進学するも退学

自身の中ではアメリカの大学に進学したいという思い一本だったものの、「一度日本の大学に進学して、その中で1年だけ留学してみたら?」という両親のアドバイスに当時は妙に納得し、東京・法政大学のスポーツ健康科学部に進学。しかしー。

入学早々、競技者を支えるアスレチックトレーナーになりたいという明確な目標があった自分自身と、周囲の学生との間にギャップを感じた。教授までもが「一年生はこのくらいまで知っておけばいいよ……」と生ぬるい。

「あれ?」と思う機会が増え、再度アメリカへの憧れが強まった。やはり、本場アメリカの大学でトレーナーやコーチングに焦点を当てたコースで勉強したい。そんな思いが爆発し、大学一年の夏休みには、プロバスケットボールの最高峰である米NBAで、アスレチックトレーナーとして活動した中山佑介さんのブログや論文を読み漁った。この時すでにアメリカへ行く意思は固まっていた。

アメリカの大学へ進学する決意


決意した後は話が早い。資金面や進学先、必要な英語の資格、住まいなど自分で全てインターネットで調べ始めた。資金面がネックだったが、フロリダ州は留学生を増やそうと奨学金制度が充実している。あわよくば日本の大学に在籍するよりも費用がかからないこともわかった。

新潟にいる両親にもすぐさま電話した。「お金はどうするの?」という心配をする両親を安心させるため、プレゼンテーションもした。高校時代から抱いてた夢のために誰に何を言われようと動じない強さがそこにあった。

真のアスレチックトレーナーを目指してアメリカ留学

法政大学に一年間通学した後、退学。2019年8月に晴れてアメリカ・フロリダに渡航。現在は日本でいう短期大学といわれるコミュニティカレッジ(通称コミカレ)に通っている。ここで2~3年、アスレチックトレーナーについて思う存分学ぶ予定だ。また、学校内だけではなく外部のコミュニティにもコネクションを広げたい。ホームステイ先の近くには、NBLの選手が来るトレーニングジムがある。このジムに通いながら、あわよくば働ければ……という思いも秘めている。NBAやNFLのアスレチックトレーナになるには、実力よはもとより、「コネクション」が重要だといわているからだ。その点でも、やはりアメリカに来てよかったと感じる。日本にとどまっていてはコネクションを築くことは難しかったであろう。

これから

 

アメリカでの大学卒業後はNBAやNFLのアスレティックトレーナーとして活躍したいという思いが強い。そして、いつかは、日本のアスレチックトレーナーの制度を作り直したい。自らの怪我の経験を糧に、競技者がよりよい環境でスポーツをしていく世界にしていきたい。そのためにアメリカから日本に向けて情報発信していくことがもはや使命とも感じている。現在はYOUTUBEチャンネルも開設し自身のアメリカでの経験を発信し続けている。これからの久我さんの活躍に目が離せない。

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