アスリート・スポーツ選手がプロダクションとマネージメント契約する前のチェックポイントvol.2(報酬編)

前回は主に契約書を締結することの重要性について記載をさせて頂きましたが、今回からは実際に契約書の中身について、ご紹介をさせて頂きます。

アスリートとプロダクションの報酬(ギャランティ)の配分について

アスリート・スポーツ選手の芸能活動によって得た報酬(ギャラティ)の配分、アスリートとプロダクションの取り分も事前にチェックしておくべき重要なポイントです。

報酬(ギャラティ)については、アスリート・スポーツ選手では、タレントや芸能人と大きく違う点があります。

タレント・芸能人の場合、本人の素養もさることながら、マネージメント会社・プロダクションによる営業活動・プロモーション活動などにより徐々に売れていく、つまり、マネージメント会社・プロダクションがゼロからタレントを育てていく場合が多いです。

一方で、アスリート・スポーツ選手の場合、ある程度本業である競技活動で成績を残し、人気や認知度も得てから、本業以外のタスクが繁雑になり、その結果としてマネージメントをプロダクションにお願いする、といったプロセスをたどることが多いです。

つまり、プロダクションの役割としては、ゼロから育てていくというよりは、一定程度タレント価値やパブリシティの価値がある人物をより有効に育てていく、ということが重視されます。

タレント・芸能人に例えるならば、一定の実績やキャリアがある人が所属事務所を移籍したときに似ているかもしれません。また、アスリート・スポーツ選手の場合、芸能活動というよりは、競技活動の成績によって更なるタレント価値・パブリシティの価値が付加されていくという特殊性もあります。多くのプロダクションは、この点に配慮しているように思えます。たとえば、オリンピックや世界大会などでの順位など、本業の成績によって配分を付加する(いわゆるインセンティブ)、といった条項を契約書に設けるケースもあります。

また、アスリート・スポーツ選手の場合、当初は個人で対応していたり、また、自分1人が所属の小さい会社をつくって対応してきた、というケースも多々あります。この場合、新たに所属したプロダクションが仕事をとってくる場合と、従来のアスリート個人の人間関係により仕事を取ってくるような場合もあるでしょう。そこで、仕事をどういった経緯で獲得したのか、で報酬の配分率を変える場合もあります。やはり、報酬の配分についてはもっとも揉めることが多いようです。金銭問題でトラブルを生じて競技活動に影響しては本末転倒なります。配分の多寡よりも、マネージメント会社・プロダクションとの信頼関係、およびアスリート個人がが納得できる配分を決めて、あとは競技活動と必要な芸能活動に専念する、といったスタンスがよいと思います。

報酬(ギャランティ)の配分率の相場

マネージメント会社・プロダクションとアスリート・スポーツ選手の報酬(ギャランティ)の配分については、前節でご紹介したように、それまでの経緯や双方がどれだけ広報・営業活動に時間やコスト、労力を費やしたかによって、変わりますが、おおよの相場観としては以下のようなようなイメージが一般的になります。

アスリート:プロダクションの配分率例

●アスリート:プロダクション=~50%:50%~

⇒大手広告代理店や芸能事務所に多い、プロダクションにとってかなり高い配分率になります

●アスリート:プロダクション=60~70%:30~40% 

⇒一般的なプロダクションやマネージメント会社に多い一般的な配分率になります

●アスリート:プロダクション=70~85%:15~30%

⇒ネット・オンライン系のプロダクションに多いアスリートにとっては良心的な料率になります

●アスリート:プロダクション=85%~:~15%

⇒クラウドファンディングなど薄利多売系のサービスに多い料率になります

アスリートのマネージメントに関するご相談・お問合せは、Find-FC Athlete Model Agencyまで。

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