アドベンチャーランナー 北田雄夫が快挙! 極寒-30℃のアラスカ560kmマラソンで日本人初走破の5位
2021年2月28日~3月10日の10日間にわたり米国アラスカにて行われた『Iditarod Trail Invitational』において、アースチャレンジの北田雄夫選手(37)が日本人初走破、5位となりました。
北田選手は、世界一過酷なマラソンと言われる「アドベンチャーマラソン」に挑んでおり、「日本人初の世界4大極地最高峰レース走破(※)」を目指しました。
『Iditarod Trail Invitational』大会概要
名称 : Iditarod Trail Invitational
開催地 : アメリカ/アラスカ
開催日 : 2021年2月28日~3月10日(10日間、現地時間)
距離 : 560km
制限時間 : 240時間
自然環境 : 氷雪地帯
気温 : -30~0℃
開催 : 20回目(2000年より年1回開催)
参加者 : 21名(アジアより北田1名のみ)
参加資格 : 100~240kmの極寒レースなど2つ完走
チェックポイント: 8カ所(40~96km間隔)
ルール : セルフサポート
(サポートを付けるのは不可。自らの力だけでゴールする)
レース中に必要な装備アイテムは自らで運びレースを行う
緊急事態 : 大会の緊急対応サービスなし
(緊急避難や医療は選手の責任で行う)
大会補足
コース上にはマーキングや人も民家もなく、携帯電話もつながらない中、野生動物と遭遇する可能性もあり、また遭難や凍傷、睡魔、孤独、ケガや事故、体力、メンタル、体調異変などのリスクと多くの課題を持つ。持参する装備アイテムは100種類、重量22kgを超える。それらをソリで曳きながら進む想像を絶するレース。
レース結果
順位 :5位(参加者21名、リタイア11名、完走率48%)
タイム:211時間21分(8日と19時間)
北田雄夫選手からのコメント
マイナス30℃になると汗をかいた手袋やシューズはすべて凍り、毎日平均2時間睡眠で進むと、雪原がラベンダー畑に見えるなどの幻覚が現れ、足が沈む凸凹の雪道によって腫れ上がる足裏の痛みは悲鳴をあげることもありました。
ですが、応援してくださっているみなさんを思い浮かべては元気をもらいました。このコロナ禍でも、思い切りチャレンジできたことに感謝です。またひとつ、困難に打ち勝つことができました。
生きづらい空気感や暗い話題が溢れている今、少しでも前向きになれるきっかけを作れるよう、これからもチャレンジし続けたいと思います。応援ありがとうございました!
次なるターゲットとして、2021年10~11月、ヒマラヤ山脈を24ステージで850km競う山岳最高峰レース『Himal Race』(ネパール)の日本人初走破を目指していきます!
夜空に見えたオーロラ
「アドベンチャーマラソン」とは
地球の果てを走る、世界一過酷と言われるマラソン。
厳しい自然環境(砂漠、南極、ジャングルなど)の中、食料、衣類、寝袋、サバイバル道具などを自らで運びながら、数百km以上を走る。制限時間内にチェックポイントをたどりゴールを目指し、合計タイムで順位を競う。
またレースによっては、「気温-50~50℃」「標高5,000m以上」「砂・雪・川・沼」「獣や毒虫による危険」などを乗り越える必要があるため、体力以外にも精神力、順応力、判断力、生命力が求められるレースである。すべて自己責任で、ほぼすべての大会で賞金はない。
近年、大会数、参加者数が世界的に増え続けているスポーツでもある。
※世界4大極地最高峰レース走破
地球上で人間が走れる4つの極地「暑い砂漠、寒い氷雪地、衛生環境の悪いジャングル、標高の高い山岳」で開催される最高峰レースをすべて走破すること。最高峰レースの選定基準は「自然環境、距離、サポート環境」の3点の厳しさより、北田選手自身が選定。
北田雄夫選手 プロフィール
1984年生まれ、大阪府堺市出身。学生時代は短距離選手として日本一を目指すが、志半ばで挫折。卒業後は運動を辞めるも、「誰もやってないことを成し遂げたい!」という思いを抑えきれず、2014年に会社員を辞めてアドベンチャーマラソンに参戦。だが始めた当初は成績を残せず、人に理解されず、貯金は激減し、辛い日々を送る。また厳しい自然環境の中で熱中症、凍傷、感染症になりながら、2017年に世界7大陸のレースを日本人初走破。現在は「世界4大極地の最高峰レース走破」に挑戦中。
「情熱大陸」などのメディア出演、講演、レース映像の配信、著書「地球のはしからはしまで走って考えたこと」などを通じて、見たことのない景色と胸熱くなる物語を届ける。
出展:@PRESS
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