こんにちは、バーティカルランナー、階段坊主こと矢島昭輝です。
本日のピックアップアスリートは世界最高峰の障害物レース、スパルタンレースにてアジアトップを狙う前田剛志(マエダ タカユキ)選手です。
自己紹介~スパルタンレースとは~
ーーーはじめまして。よろしくお願い致します。まず自己紹介をお願いします。
はじめまして、世界最高峰の障害物レース、スパルタンレースをしている前田剛志と申します。現在、3年以内にアジアトップ、世界トップ10を目指し、トレーニングパーク恵比寿店にて店長をしております。
―――スパルタンレース、私の周りも何人か始めています。7月のレースでK1の魔裟斗選手が参戦した事もあって、更に注目を浴びている競技ですね。
そうですね、魔裟人選手のように様々な競技の選手がすぐに参入出来る事がパルタンレースの魅力かと思います。
「世界最高峰の障害物レース」というと少し恐れ多い感じがしますが、エリート部門、年代別部門、そして完走が目的のオープン部門と自分のレベルにあった参加が出来るので誰にでもオススメですね。コースは泥や有刺鉄線、壁、ロープなど様々な障害物で埋め尽くされているため、友だちとワイワイ参加するだけでも非日常を味わえて面白いかと思います。く~
前職はカップ麺の開発?!~健康な生活とは何かに意識が向く~
―――世界最高峰とも知られるスパルタンレースにはどういった経緯で出場を決めたのでしょうか。
初めは友人からの誘いでした。元々ネットでレース自体の存在は知っていたのですが、中々一人で参加する気にはならず参加を見送っていたんです。そんな中、消防士の友人に「スパルタンレースで勝負しようぜ!」という風に言われたことが始まりでした。
高校時代は帰宅部、大学時代はサークル、社会人になってからもあまりトレーニングをしていなかった私ですが、結果としてその友人に勝っただけではなく全体で19位という好成績となりました。この時に3年あれば日本一を獲れるかなと思いトレーニングに真剣に打ち込むようになりました。
―――初参加で19位はすごいですね。レース対策などはしっかりされたんですか?
いえ、それがスタート5分前に周りの選手にルールを教えてもらうほど準備不足でした笑
フィジカルの面ではレースに向けて2か月ほどトレーニングはしていたのですが、肝心のレース内容についてはさっぱりでしたね。今はレースごとにきちんと対策を練っているので、そこのところはご安心ください。
このレースは私がサラリーマンをやめて、スポーツ業界に踏み込むきっかけにもなったものになります。
―――想いで深いレースになるんですね。トレーナーになる前のサラリーマン時代は何をされていたのでしょうか。
トレーナ―になる前はカップ麺を作る仕事していたんです。毎日カップ麺と向き合う生活で必然的に食事もジャンキーなものを多く食べるのが多い日々でした。そんな中、社員の多くが若くして生活習慣病になっていくのも目の当たりにして疑問を感じたんです。「このままでいいのかな…」と。そこから健康を意識するようになり、1人でも多くの人が健康になる手助けが出来ればという想いやスパルタンレースに出会った事でトレーナーになることを決意しました。
小学生時代はバスケにて全国制覇!!~強靭な精神力は小学生の時に自然と体得~
―――高校大学と部活をしていなかったのにいきなりトレーナーになるというのはハードルが高かったんじゃないでしょうか?
いえ、小学生の時にはバスケで全国制覇をしていたので運動が出来ないわけではなかったんです笑。あと大学では部活ではなくサークルで軽くバスケもしていたので、そういった意味では少し運動はしていましたね。
―――小学生で全国制覇はすごい経歴ですね!そのままバスケをしていこうとは思わなかったんですか?
中学までバスケを続けたのですが、父親がとても文武両道な厳格者でして「バスケで食べていけるのか?」と言われてしまったんです。そして「日本一を獲ったからって勉強が出来ないのはありえないぞ。」と言われてしまい、運動からはいったん手を引いて必死に勉強をして洛南高校に入学しました。
しかし、現に今はトレーナーとしてスポーツを生業にして生活をしています。やはり自分が好きな事を仕事にしなければいけませんね。今後はトレーナーとしてもスパルタンレーサーとしても実力を上げていき、前田剛志の名前を知らしめていきます。
器用貧乏は損ではない!~全て80点でも合わせれば総合力は無限大~
―――バスケでの全国制覇やトップレベル高校への入学、前田剛志選手は熱中したものにはしっかりと結果を出せるタイプのようですね。
そうかもしれません。昔から何かをやるときには振り切るまでやりたいという気持ちとやり切れる根拠のない自信が湧くんです。あと、昔からよく「たかゆきは何でもがむしゃらにやってる」と思われるようですが、がむしゃらに取り組んでいるつもりは毛頭ありません。がむしゃらに物事に臨んだとして、果たして全国制覇や難関高校に入学という結果を出せるでしょうか。私的には最短最速で結果を出せるような場面で最大限の努力をしているつもりです。
しかし苦手な事が沢山あるのも事実です。スパルタンレースに一番必要であるランニングはめっきりダメでして、そこは今補填練習中になります。何でも出来るタイプではありませんが、バスケで得た心肺能力や身体能力を活かしつつスパルタンレースで活躍していけたらと思います。
―――ランニングが苦手なんですね、長いレースだと30km以上走るスパルタンレースですが対策は大丈夫ですか?
今は自己流で何とかカバーしています。スパルタンレースの性質上、心肺のアップダウンの中でどれだけ動けるかが重要になるので、ランニング練習に加えてHIITというトレーニングをしたりして大会に向けて身体作りをしています。
スパルタンレースではありませんが10月には100kmマラソンのレースにも出場する予定でいますのでこれから走りこんでいけたらと思います。
―――100kmマラソン頑張ってください。ちなみに今は何kmのレースが最長になるんでですか?
実はフルマラソンも走った事がないんです笑
今度30kmくらいから練習してみようかなと思っています。
―――え、レースあと二か月後ですよね。今後の発信楽しみにしています笑
前田剛志選手の将来像~スパルタンレースでも食べていける道筋を作りたい~
―――熱い想いがびしびしと伝わってくる前田剛志選手ですが、ここで将来のビジョンを聞いてみたいと思います。
将来追い求める目標としては三年以内にアジアチャンピオン、また世界トップ10に入ることになります。そして作り上げたい環境としては、スパルタンレースだけでも食べていける道筋を少しでも見つけることになります。
―――上記二つは何か具体的な取り組みをしているのでしょうか。
はい、こちらに関しては現在『SPARTAN DREAMERS』というスパルタンのトップが集まるチームを発足しました。このチームではメンバー同士での練習や意見交換がメインとなりますが、今後の活動資源や運営のためには背中を押して頂くスポンサーの存在が必要となります。共に世界を追いかけるつもりで少しでも何か支援がもらえたらと思います。
なお、『SPARTAN DREAMERS』はスパルタンレースのエリート部門でトップ10入りが参加資格となりますので興味がある方は前田剛志までご連絡お願いします。
―――チームが大きくなるといいですね。スパルタンレースの立ち位置は今後どうなっていくと思いますか。
スパルタンレースは今後更に大会規模や競技人口が伸びていくものであり、私自身スパルタンレースはとても魅力的で格好いい競技だと思っています。しかし野球やサッカーなどと違い、まだまだ子どもまで裾の尾が広がっていないという事も事実です。いつか子どもたちからも憧れるようなスポーツになるように活躍の場を増やしていけたらと思います。
また、私は「帰宅部の星になりたい」とも思っているんです。
―――帰宅部の星、ですか?
そうです、私は小学生の時でこそバスケで全国制覇をしていますが、高校時代は帰宅部、大学もサークルで少し身体を動かしていた程度の人間です。そんな人間が社会人をスタートしてからもう一度運動を始めて世界を獲る。そうすれば今まで高校時代に運動をしていなかった帰宅部の人にも何か夢を与えられるかと思うのです。帰宅部だった人がそれを機に運動を始めるもよし、何か新しい事を始めるもよし。
何かをするのに遅すぎるということはない、というメッセージが届けばいいなと思います。
前田剛志選手の魅力~笑顔と情熱のかたまり~
今回の取材はスパルタンレースで活躍する前田剛志選手でした。話をすればするほど盛り上がり、どこまでも深堀りしていけるような取材となりました。私が一番魅力を感じたのはやはりあの笑顔だと思います。ハキハキトと屈託なく笑顔で話すその姿は、人を惹きつける魅力を感じさせつつ、ドンと一本大きな幹があるかのような強い意志を感じました。
バーティカルランニングとスパルタンレース、競技は違えど足を使って走ることに変わりはありません。近々では9月11日(土)、名古屋は栄、中部電力ミライタワーにて90mを駆け登る階段対決が初顔合わせとなりますので、次は足で語り合いたいところです。
前田剛志選手を応援しよう!
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