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アスリートとして、そしてライフセーバーとして活躍する西山さんに取材!

ライフセービングをご存知ですか?

一般的にライフセービングとは溺れかかった者を引き上げ、必要に応じて人工呼吸心臓マッサージなどの応急処置を組織的かつ合理的に行う活動、および事故回避のための様々な活動を指す。

Wikipediaより

上記のように、ライフセービングとは海やプールなどで溺れかけている人を助けたり、事故回避のために様々な活動をされている人たちのことを指します。

今回、そのライフセーバーとして救助の現場に立ちながら、ライフセービング競技のプロとして活動している1人のアスリートに取材しました。

自己紹介

ーーー西山さん今日はよろしくお願いします!

西山さん:よろしくお願いします!

ライフセービングに出会ったきっかけ

ーーー西山さんがライフセービングに出会ったのはいつですか?

西山さん:僕は元々大学まで競泳をしていました。
喘息を患っていたこともあり、それを治すためにも習い事で始めました。

 

ーーー喘息って水泳で治るんですか??

西山さん:そうなんです!僕自身もかなり改善されましたね!
そこから大学も水泳部に入ったものの、チーム自体がかなり厳しくて…。それでも泳ぎたかったので、ライフセービング部に入ることに決めました。

西山さん:ライフセービングを今でも続けている大きなきっかけが、大学3年生の時に出場した全豪選手権なんです。その時はサイクロンが直撃している高波のなか行われた大会で、、、 

西山さん:ライフセービング競技って、基本的にどんな状況でも行われるんです。海が荒れている時こそ、人が助けを求めていますからね。

 

ーーーかなり危なそうんですね。

西山さん:実はその時に1人ライフセーバーの方が溺れて亡くなってしまって。大会の運営側は、行方不明者が出た時点で大会を止めて全員避難をするように呼びかけました。

西山さん:ですが、そこにいた選手は全て、アスリートである以前にライフセーバー。居ても立っても居られない選手の多くが警告を無視して海へ自ら飛び込んでその人のことを救助しに行ったんです。

 

ーーー危険な場所に自ら飛び込んでいくなんて、勇気がいるどころの話じゃないですもんね。命がけですよね。

西山さん:はい。結局その選手は亡くなってしまったのですが、その時に本物のライフセーバースピリットを感じたとうか、衝撃でした。僕はその時大きな波に恐怖を感じて海に入ろうとも思えなかったんですよ。僕もあんな、オーストラリアのライフセーバーのように強くなりたいと思うようになりました。

今では全豪選手権でいい成績を残すことが僕自身の目標にもなっています。

ライフセービングとは?

ーーーライフセービングって具体的にどのような活動なのでしょうか?

西山さん:ライフセービングというのは、人命救助をベースとした水辺の事故防止活動をいい、そのライフセーバーの体力や技術を高め合うために、実際の現場でも使うようなボート等を使った競技も行なわれてます。

 

ーーー現場で行うようなことを競技でも行うというと、かなりハードそうな気がするのですが…。

西山さん:そうですね。競技自体はかなりハードです。大きく、海とプールの2競技があるのですが、海では走る・泳ぐ・(ボードを)漕ぐといった実際の海の救助現場で使う機材・動作でのレースを行い、プールでは溺者に見立てた40キロのマネキンを運ぶなどのレースで速さを競います。

 

ーーーなるほど…。では競技というより訓練という感覚の方が強いのではないでしょうか?

西山さん:競技自体が訓練でもありますね!全ての競技が実際の救助を想定したものになっているので、本当に過酷です。

 

ーーー時間的にはどれくらいなのでしょうか?

西山さん:僕は「オーシャンマン」という、ライフセービング競技の中でももっとも過酷で名誉のある種目を得意としているのですが、その競技時間は10分〜15分程度です。

ビーチからスタートして、サーフスキー、パドルボード、スイムという3種目で、沖に設置してあるブイを3周回って返ってくる、というレースです。

ライフセーバー版トライアスロン、みたいに言えばわかりやすいでしょうか。

ライフセービングの魅力

ーーー西山さんにとってライフセービングの魅力はなんだと思いますか?

西山さん:他のスポーツと比べて一番の違いは、スポーツでもあり人を助けるための手段であるということです。

 

ーーー確かに他の競技はまずは勝ち負けを競うことが初めに来ますよね。

西山さん:対面する競技だと相手のことを倒そうとする競技になりますが、ライフセービングは誰かのことを助けるための競技。
勝ち負けではなく、その先に目標があるという一風変わった競技だと思います。

 

現在の活動内容

ーーー普段はお仕事でライフセービングをされているんですか?

西山さん:そうですね!7月8月はライフセーバーとしてビーチで活動しています。海やプールで何時間も監視する仕事なので大変なときもありますが、やりがいを感じています。

 

ーーーライフセービングだけやっていこうと思うと、かなり金銭的にも大変だなと感じているのですが、今までもライフセービングをされていたのですか?

西山さん:元々は消防士をしていました。ライフセービングにもっと時間を費やしたくて現在はプロライフセーバーとしてフォーカスしています。

 

 

ーーー元々消防士さん、となるとやはり人を助ける仕事が向いていそうだなと感じます。

西山さん:確かに双方が人を助ける仕事ですね!ライフセーバーは消防士よりも、事故が起きる前に助けられることが多かったんです。どちらも大切で必要な仕事ですが、そこが大きな違いかなと思っていて、僕はライフセーバーの方が向いているのではないかと感じています。

 

困難を乗り越えたきっかけ、現状の困っていることなど

ーーー現在の悩みなどがあれば教えてください。

西山さん:日本では7月8月くらいしか海水浴場やプールが開かれないので、日本でライフセーバーとして食べていくのはかなり難しいんですよね。沖縄とか暖かい地域は別ですが。

西山さん:それに比べ、ライフセービング最先端のオーストラリアは携われるような感覚で、誰でもいつでもライフセーバーの資格を取ることもかなりポピュラーです。

 

 

ーーー確かに2ヶ月だけしか働けないとなると、日本でライフセーバーをとる必要性が問われてきますよね。オーストラリアのライフセーバーは職業はあるのでしょうか?

西山さん:オーストラリアは「ライフガード」と「ライフセーバー」の2つに区分されていて、前者は公務員、後者はボランティアとなります。

ライフガードになるにはさらに厳しい試験を乗り越えなければいけませんが、年間を通じて職業として働くことができます。

 

ーーー日本との扱いの差が凄いですね!海が多い国なので自動的にそうなるかもしれませんが…。ちなみに人日本のライフセーバーは足りているのでしょうか?

西山さん:ライフセーバーとしての人数は足りていないですね。
関東では比較的充実していますが、地方にいくと何千人もの海水浴客を数名で監視しているようなビーチもあるようです。

 

 

西山さん:もっと日本で普及して欲しいと思いますし、子どもたちへのライフセービングに対する教育を整えていく必要があると思います。

 

ーーーライフセービング教育とは?

西山さん:泳ぎを覚えることが重要なのではなく、まずは海をはじめとした自然に触れ合う機会を作ること、慣れ親しむことです。その中で、自身の身を守る術を学ぶことができれば、事故を起こさなくて済むようになるんです。

ーーー根本的なところから改善する必要がありそうですね!

今後の目標

ーーー最後に今後の目標について教えてください。

西山さん:競技の面では、2028年に行われるロスオリンピックでもしかしたらオーシャンマンが正式種目となる可能性があるので、そこを目指してオリンピック選手になりたいです。

西山さん:そのほかにも2年に一回の世界選手権も焦点に入れてしっかりと練習していきたいと思います。

 

ーーーレベル的にはどの国が強いのでしょうか?

西山さん:やはり海が多いオーストラリアですね。オーストラリアの全豪選手権は世界大会よりもレベルが高いと言われている程です。

西山さん:競技以外の面では将来的に、ライフセーバーとしての指導者資格を使って次世代のライフセーバーを育成したり、水辺の安全教育に力をいれていきたいですね。

アスリートライターから見た西山さんの魅力

今回西山さんに直接お会いして感じたのは、紳士感。
やはり常に人を助ける仕事をされているので、いざという時に守ってくれそうな安心感はかなり感じました。

一競技者として、そして救助隊の1人として活躍すること間違いなしです!

西山さんのことをもっと知り方はこちらから

西山 俊(ライフセービング)


 

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