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スキージャンプの栗田力樹選手にインタビュー!

こんにちは。
現在、日本代表入りを目標に活動しておりますフィンスイミング選手の世古千紘です。
今回はスキージャンプの栗田力樹選手にインタビューしました。

栗田力樹選手の紹介

長野県出身。
現在、明治大学4年生。
地元である白馬ジャンプ競技場を練習拠点とし、活動している。
185cmという長身を活かしたダイナミックかつ繊細なジャンプを目標に日々トレーニングに励んでいる。

スキージャンプとは?

スキージャンプはスキーを履いてジャンプ台を飛び、その飛距離と美しさを競う競技。
オリンピックでは90mほどのジャンプ台と120mほどの飛距離が出るジャンプ台の2種目あり、またW杯になると飛距離が200mを超えるようなジャンプ台で試合を行うこともある。
夏には人工芝を使い、ほぼ雪の上と同じジャンプ台を再現してトレーニングや多くの国際大会が開かれ、日本人選手も優勝など活躍を修めている。
さらに、屋外競技であり、風などの気象条件によって飛距離が大きく変わってくるため、なるべく公平にするために最近の国際大会では、選手一人一人のジャンプの時の風の条件を数値化してポイントから差し引き(有利な時は原点、不利な時は加点)するようになっている。
気象条件などの運の要素もスキージャンプを楽しむ1つのポイントであるといえるのではないだろうか。

スキージャンプとの出会い

---初めてスキーをしたのはいつですか?

僕が初めてスキーを履いたのは4歳の時、父親に連れられて行ったスキー場でした。
そこからスキーの楽しさにハマってしまい、冬は毎日のように地元である白馬村のスキー場に通っていました。

---スキージャンプという競技に出会ったのはいつですか?

スキージャンプと出会ったのは、地元・白馬村のジャンプ台で行われた国際大会を観に行ったことでした。
元々スキーにハマっていた僕でしたが、生身で感じた風をきって飛んでいくジャンパーたちの音や飛行機のように空を飛んでいく迫力に一瞬で惹かれ、大きくなったらジャンプの選手になると親に言っていたそうです。

---本格的に競技としてスキージャンプに取り組み始めたのはいつでしょう?

初めて本格的なジャンプ台を飛んだのは小学校3年生の時でした。
その日はとりあえず体験だけでと言うことで着地するランディングバーンを滑るだけのつもりでしたが、飛んでみたくてしょうがなかった僕は、当時のコーチに乗せられてその日のうちに飛んでしまいました。
30mほどの小さなジャンプ台でしたが、今でもそのジャンプのことは忘れていません。

練習やトレーニング

---現在コロナなどで大変な時期であるとは思いますが、トレーニングはどうされていますか?

今はコロナの影響で、白馬村の実家でトレーニングをしています。
大学のチームには所属していますが、元から一人一人練習して調整していくことが多いので、あまり変わりないかもしれません。
今後もジャンプ台やトレーニング施設が使えない状況が続くと影響が出てくると思います。

---通常時の練習拠点や頻度はどのようなものでしょうか?

通常であれば5月の連休明けくらいから、サマージャンプのトレーニングを開始します。
4月と5月はそのトレーニングに向けた基礎体力づくりのトレーニングがメインになります。
ジャンプを飛ぶ時は週末に東京から車で、拠点にしている長野県の白馬村に行きます。
基礎的なトレーニングは年間通して行っていますが、バランスや跳躍力などがスキージャンプ では特に重要になってきます。
陸上トレーニングは平日の夜や、学校のない日に東京で行います。

---年間の大会スケジュールは?

7月中旬になるとサマージャンプの試合が始まります。
サマージャンプでも国内で一番大きな試合である全日本選手権が行われ11月に行われます。
日本の選手はこの全日本選手権やそれ以降の雪上の試合に向けて、サマージャンプのトレーニングや試合に参加して調整していきます。
11月まででサマージャンプのシーズンは終わりになりますが、12月から3月までは雪上での試合が北海道や長野など全国で行われます。
そのほかに僕はW杯の出場権を得るために、個人的にコーチや一緒いく仲間を集めて海外の下部大会に遠征に行ったりもします。
ナショナルチームに入っていくためには自力でポイントをとって行かなければならないので、資金的にも、技術的にも、一番苦労している部分であります。

栗田選手の強み

---スキージャンプ選手として、栗田選手の強み、注目してほしいポイントはございますか?

僕の技術的な一番の強みは、体格を生かした力強いジャンプだと思っています。
日本人は小柄だと言われていますが、身長185cmの僕は体格的には海外でも十分通用すると思っています。
現在は、その力強さに踏切角度や空中姿勢などのテクニックを合わせて、飛距離を伸ばすためにトレーニングに励んでいます。
是非、その成果を会場で観てもらいたいです!
そして、僕が風を切る音をも一緒に体感してもらえると嬉しいです!

現在の課題

---栗田選手が今課題と感じられていることは何でしょうか?

一番の課題は技術的な部分よりも、メンタル的な部分だと思っています。
わずか数秒で全ての決着がついてしまうスキージャンプという競技では、集中力など心も整っていないと自分のベストパフォーマンスを出すことができません。
特に僕は、周りの選手の飛距離などが耳に入ってくると『自分はこれぐらいすれば勝てる』といった余計な計算をしてしまい、結果自分のパフォーマンスに集中できず練習以下の結果になってしまうことも多くあります。
そのため試合の時にはいかに周りからの余計な情報を捨てて、自分のやるべきことに集中できるかが大事になります。
『練習は試合のつもりで、試合は練習のつもりで』などとよく言いますが、実際に試合は試合ですし練習は練習なので、経験や場数を踏んで慣れていくことの方が大事なのではないかと考えています。

---その課題を克服するために普段から意識していることはありますか?

何をするにも気合を入れすぎてしまい、そのことしか考えられず盲目になってしまうので、オンオフの切り替えを意識して行うようにしています。

今後の目標

---まずは直近の目標(短期目標)はございますか?

直近の目標は、2年前までいたナショナルチームへの復活です。
今年度のW杯への出場権は獲得しているので、W杯に出場し、30位以内に入りポイントを獲得して、復帰を目指しております。
しかし、コロナの影響でW杯自体ががどうなるかわからないです…

---アスリートにとってもコロナの影響はかなり大きいものですね。コロナの影響でどうなるのか少し不安が残る短期目標ですが、その先の目標(長期目標)を教えていただけますか?

はい、最大の目標は2026年イタリアで開催されるオリンピックでメダルを獲得することです。
2022年にもオリンピックはあるのですが、現在の実力を考えるとメダル獲得には一歩届かないのではないかと分析しています。
2026年へのステップアップとして、2022年のオリンピックでは弾みをつけていきたいと思います。
また、僕のもう一つの夢は、僕の飛んでいる姿を見て未来ある子供たちに『スキージャンプをやりたい』と思ってもらえるような選手になることです。
僕がジャンプを始めるきっかけがそうであったように、『この人みたいにカッコよく飛んでみたい』と思ってもらえるような選手になりたいです。
そのためにもオリンピックなど国際大会で活躍して結果を残すとともに、子供たちに観てもらえる機会を増やしていきたいと思っています。

まとめ

これまでスキージャンプ選手のインタビューは何度かさせていただいてきました!
やはり風を切る音が魅力なんだなと!
ますます会場で観てみたくなりました!
現在はコロナの影響で、どの競技においてもなかなか思うようにトレーニングできない状況ですが、強い想いを持って乗り切っていきたいですね!
今年のW杯が開催されることを願いつつ、栗田選手の活躍に期待したいです!

栗田力樹選手を応援したい方はこちらから!

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