• HOME
  • アスリートお役立ち情報
  • 【実録】アスリートがクラウドファンディングに挑戦してみた!計画の立て方、注意点などリアルな裏側を徹底解説します

【実録】アスリートがクラウドファンディングに挑戦してみた!計画の立て方、注意点などリアルな裏側を徹底解説します

こんにちは!現在オーストラリアのメルボルンで競技チアリーディング選手として活動している笠原園花です。

前回の記事では「アスリートがクラウドファンディングを行うメリット・デメリット」についてお話ししました。今回は、筆者のクラウドファンディングを過去3回行った経験を踏まえ、クラウドファンディング実施に向けたスケジュールの立て方や注意すべき点を徹底解説していきます!

 

クラウドファンディング実施の流れ

クラウドファンディング実施前の準備

クラウドファンディング運営サイトの選定(30分~)

クラウドファンディングの実施にあたり、運営会社を選定する必要があります。選定にあたり確認すべき点は主に以下です。以下の事前調査に意外と時間がかかるので甘く見てはいけません。

運営会社の手数料

ほとんどの場合、集めた金額の10%~20%の手数料が運営会社により引かれます。さらに手数料とは別に「決済手数料」がかかる場合もあるので、ウェブサイトをしっかりと確認しましょう。

私が実際に使用したクラウドファンディングのサイトでは、支援者が楽天Payで決済をした場合、追加で手数料が加算されるという特別規則もありました。手数料について例外がないか事前に調べましょう。

なお、私は過去に、手数料10%のサイトと手数料20%のサイトを利用しましたが、サービスの内容にそれほど差はないと感じました。

「自社の豊富なネットワークを生かしてあなたのクラウドファンディングページを拡散します」と謳い手数料を高く設定する場合がありますが、結局はアスリート個人がどれだけ周りに拡散できるかのほうが重要です。

寄付型クラウドファンディングか購入型クラウドファンディングか

この違いについては前回記事で説明しました。多くのアスリートが購入型クラウドファンディングを選択する場合が多いです。この場合、「リターン」という支援者に対する特典を用意する必要があります。リターンは、支援者にとって魅力的なモノやサービスを用意すべきです。 

All or Nothing型かAll In型か

この違いについても前回記事で説明しました。All or Nothing型を選んだ場合、目標金額に達しない限りプロジェクトは不成立となり、せっかく集めた資金は支援者に返金されてしまいます。時間をかけて作成したプロジェクトページも水の泡に。しかし、「絶対に目標額を達成したい」というモチベーションに繋がるメリットもあります。

 

クラウドファンディングの運営会社へ問い合わせと面談(90分~)

どのクラウドファンディングサイトを利用するか決めたら、まずはその運営会社へ問い合わせ、直接の面談か、スカイプでの面談を行います。

面談では、先方からは、会社の説明や今後の流れ、手数料についての説明がされ、当方からは、クラウドファンディング実施の経緯について話します。

特に手数料についてやお金の流れについてはこの面談で全て聞きましょう

お互いが合意すると、メールにて契約書が送付されますので、サインをして送り返します。

クラウドファンディングページの作成(3日~)

運営会社との契約締結後、いよいよ自身のクラウドファンディングページの作成です。このページを魅力的に作成できるかが成功のカギ。じっくりと時間をかけましょう。

タイトル、メイン画像、概要文

多くの人が、「タイトル、メイン画像、概要文」の3点をみて、支援するか、しないかページを見るか、見ないかを判断します。

「誰が?」
「何をしたいのか?」
「いくら必要なのか?」
を明確にし、最後に「ご支援よろしくお願いします。」と締めくくります。

少なくともこの3点を概要文までに伝えきることがポイントです。 

本文

タイトル、メイン画像、概要文の後に、プロジェクト内容を詳細に伝える「本文」がきます。その本文は以下のような流れで記載すると効果的です。

これからページを見てくれる人に対するあいさつ

プロジェクト実施の経緯

プロジェクトに対する想い

プロジェクト実施のためにかかる経費

プロジェクトを通して達成したい目標

最後に、プロジェクトに対する意気込み

 私が過去利用したサイトでは、メールでの添削も丁寧にしてくださり、3回ほどメール上で修正を行った後に公開をしています。面談の時点で、添削サービスの有無も確認しておくといいでしょう。 

リターンの選定(60分~)

購入型クラウドファンディングを実施する場合、リターンを決めなければいけません。この時のポイントは、そのリターンを準備するのに費用や時間が掛かりすぎないものを選ぶことです。アスリートにおすすめのリターン内容は後項でお伝えします。 

リターン発送時期の選定(10分~)

慎重に考えなければならないのがリターンの発送時期。スケジュールに余裕を持った発送時期を設定しましょう。

私の場合、リターンの発送に時間は掛からないだろうと甘くみていたところ、結局リターンの作成や包装、住所や名前の記載、郵便局への訪問などに2日以上費やしてしまいました

プロジェクト開始日程の選定(10分~)

意外と侮れないのがプロジェクトの開始日程。なぜなら、プロジェクト開始から最初の48時間が重要だからです。初っ端にプロジェクトのにぎわいを見せることで、その後の支援者の数が変わるといわれています。

クラウドファンディング実施中の作業 

プロジェクトの拡散(随時)

プロジェクトが公開されたら、いよいよページの拡散です。ツイッターやフェイスブック、インスタグラム、ライン、個人ブログなど、自分が持つ全てのソーシャルメディアに拡散していきます。 

効果的なプロジェクトの拡散方法

ソーシャルメディア上で告知する際、「支援が厳しい方は、拡散だけでもしてほしい」と伝えることです。特にアスリートの場合、同じ競技を行う方々がプロジェクトに興味を持ち、全く知らない間柄でも支援してくださる場合があります。

私の場合も、知人が拡散した先の全く知らない方が支援してくださったこともありました。

 

定期的な活動報告(10分~)

多くのクラウドファンディング運営サイトで、「活動報告」を提出することが薦められています。活動報告はオンライン上でブログのように書くことが可能です。

私は世界大会に向けた練習で日々感じた事を綴っていました。支援者にもその報告が送信される仕組みになっており、支援者の方から「毎日頑張っているのが伝わってくるよ」とわざわざ連絡を頂いたこともあります。

実施後の作業

プロジェクトの終了と事務作業(30分~)

プロジェクトが終了後、クラウドファンディングの運営会社より、支援額から手数料が引かれ、最終的に手元に残る額が記載された書類が届きます。

支払時期

運営会社によって支払時期は変わりますが、私の場合、月末締め翌々月5日払いでした。例えば、31日にプロジェクトが終了しても、入金されるのは55日。プロジェクト達成から2か月も空いてしまうので、そのスケジュールも考慮してプロジェクト終了日を設定しましょう。

 

リターンの発送(1日~)

リターンの発送をもってすべての作業が完了します。先述しましたが、発送作業には意外と時間がかかります。リターンの準備をする日として1日設けるなど、余裕を持ったスケジュールを設定してください。

 

アスリートにおすすめのリターン内容

購入型クラウドファンディングで重要になる「リターン」の内容。ここでは、アスリートにおすすめのリターン内容を紹介します。

活動報告レポート

日々のチームや個人の状況や大会結果、今後のチームの方針をまとめ、活動報告レポートとして支援者に差し上げます。

私が実施した時は、世界大会の裏側レポートとして、各国の選手たちの大会会場での様子やリハーサルの様子など出場選手にしか知りえない大会の裏側をまとめたものをPDF冊子にして支援者に送付しました。

公式インスタグラムへの支援者紹介投稿

チームの公式インスタグラムで支援者の紹介を行います。チームが有名であれば、支援者にとっても自分のアピールの機会にもなり喜ばれます。 

大会結果速報

大会の結果は意外とすぐには外部に発表されないですよね。出場選手だからこそ手に入る大会速報を支援者に速報でお伝えするだけでも立派なリターンになります。

手書きメッセージ付きポストカード

支援者からの人気が高いのがこのリターン。活躍する選手から手書きメッセージを貰ったら誰でも嬉しいものです。手書きなので時間はかかりますが、感謝の気持ちをしっかりと伝えるには一番いいリターンとなります。

チーム公式ティシャツ

アスリートのクラウドファンディングでは定番のリターンです。

私が過去に実施したクラウドファンディングでは、チームの世界大会用トレーニングウェア(非売品)をリターンとしました。「支援しないと手に入らないもの」というだけで価値が上がります。

世界大会の会場でしか手に入らない公式グッズ

世界大会などのトップ選手のみが参加できる大会でしか購入ができないグッズは非常に価値があります。

世界大会出場選手限定グッズ(非売品)

大会に出場した選手しか手に入らないグッズがもしあるならば、そのグッズをリターンにするというのもアスリートならでは。

私の場合、世界大会出場選手のみが手に入れることのできる記念品(リュック、キーホルダー、リストバンド)をセットにしてリターンとしたところ、開始1日目で購入されました。

 

 

 

みなさん、いかがでしたか?これまで説明して気づいたかと思いますが、実は前準備や後作業に意外と時間がかかるのがクラウドファンディングです。忍耐力がいる作業も多いですが、多くの方へ支援していただける機会作りとして是非一度挑戦してみてください!

 

アスカツではアスリートの資金調達に役立つ情報が満載です!



関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。