アスリートになるためには男にならなければいけないのか?
みなさんこんにちは
ニュージーランドで語学の勉強をしながらバスケットボールをしている根岸夢です。
先日U-16日本代表がニュージーランドに来ていて、
私の所属するクラブチームのU-18と試合をしました。
私も学校の後試合に向かいチームメイトと試合観戦をしたので
その時一番話題になったこと、それを通して私が感じたことをご紹介します。
日本だけのルール?
私が中学・高校生の頃、
日本の強い女子チームの選手ほとんどがショートヘアでした。
チームで髪の毛の長さに決まりがあって、ある程度伸びたら切らなければいけない。
プロ選手や大学生になったら髪型を選べるけれど中学高校は違う。
”強くなるためには髪は短い方が良いのかなぁ”と
子供なりに自分に落とし込んでいました。
ただ、海外へ試合に行った時の衝撃はなかなかでした。
海外選手ほとんどの髪が長いのです!
日本より全然強かったアメリカも同年代なのにみんな髪の毛が長くて
体格はさておきバスケから離れたら普通の女の子。
ヨーロッパの子達は母国の国旗のデザインピアスをしていたり。
私自身もともとピアスやネイルに興味があったので
本当に本当にただただ憧れでした…。
日本に戻った後
”なぜバスケをしているからって髪型を選ぶことができないんだろう…”
と感じたことを思い出します。
これは私の印象ですが、
日本でプレーする中学・高校生でもハーフの選手か外国人の選手であれば
髪が長くても暗黙の了解で許されている印象があります。
なんでなのかは今でもわかりませんが、
先日きたU-16 の選手の中でも2人髪の長い子はハーフの子でしたね。
これはあくまで私の印象ですが…。
勝つために男になるべき?
バスケだけでなく他のスポーツでも強いチームは髪の毛が短い印象です。
例えば春高バレー!!同じようなルールがあったと聞いたことがあります。
今となればネタになる話ですが、現役選手からしたら謎ですよね。
髪の毛を短くして女ではなく男のようになって
ひたすら努力すれば勝てる!そう信じていた中学高校時代。
実際に「女を捨てろー!」と言われたことがある友達もいましたし、
中学高校で恋愛禁止の学校もざらにあります。
私たちはアスリートになるために、好きなバスケットをするために、
自分の性別を捨てなければいけないのでしょうか…?
海外の人の意見
先日チームメイトと試合観戦した際、
私の隣に座った人全員が同じ質問をしてきました。
「(本当に変な質問してごめんね。)なんでみんな髪短いの?あの髪型強制???」
そりゃ気になるよね…。
結局は個人で話きらず、みんなでディスカッションレベルになりました。
チームメイトやコーチの意見としては…
”そんなのしても意味ないでしょ~”
”バスケだけのために生きているわけではないのに~”
”バスケ以外から何の経験もできないね~”
などなど。こんな感じです。
バスケット選手である前に1人の人間であり女性である。
というのが彼女たちの意見でした。
私の意見・感じたこと
ニュージーランドに来て海外のバスケットボールに関わるようになり
私が感じることは「みんな女性である」ということ。
英語だからというのもあり上下関係も変になく
年齢を言われなければ正直誰が何歳かもわからない。
私も25歳でほぼ最年長なのにU-18 の子達に同年代だと思われて
ずっと話されてる位のフレンドリーな感じです。
コーチに対してももちろん意見があれば言うし、
かといっておごることなくコーチの話しもしっかりと聞く。
練習が終われば普通の女の子だったり色気がすごすぎる女性だったり
高校生が化粧やネイルをしていても
だからといってバスケのパフォーマンスが悪くなるわけではない。
バスケとプライベートの分け方がすごく上手で
私の中高生時代とは全く違う生活をしているなと感じました。
「アスリートである前に1人の人間であり女性である」
アスリートビューティーの花田さんと昨年度関わらせてもらったこともあり
このテーマについてはよく考えることがあります。
ちょうど先日、東京大学の入学式での上野名誉教授による性差別に切り込んだ祝辞でも話題になりましたが、
日本はまだまだアスリートと女性がかけ離れている印象です。
この印象が少しずつでも変わっていったら良いなぁと思います。
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