【元プロ野球選手が徹底解説】AI審判システムがプロスポーツを変える！アスリートキャリアへの影響と未来予測

プロスポーツ界でAI審判システムが急拡大！元プロ野球選手が語る現状と未来
プロスポーツの世界で今、大きな変革が起きています。これまで人間が担ってきた審判の判定業務が、AI技術によって置き換えられつつあるのです。この変化は単なる技術革新にとどまらず、スポーツ界全体の雇用環境や、アスリートのキャリアにも大きな影響を与える可能性があります。

YouTubeチャンネル「アスリートキャリア」では、元プロ野球選手による貴重な現場目線での議論が展開されており、現役時代の経験を活かしたリアルな意見交換が話題となっています。この記事では、その動画内容を基に、AI審判システムの現状と未来について詳しく解説していきます。アスリートの皆さんにとって、テクノロジーの進歩がもたらすキャリアへの影響を理解する絶好の機会となるでしょう。

ロボット審判とは？仕組みと現在の導入状況

ロボット審判とは、AIやセンサー技術を活用して、野球のストライク・ボール判定を自動で行うシステムのことです。判定結果は球審のイヤホンに伝えられ、最終的には人間の審判がアナウンスするという仕組みになっています。

現在、MLBでは2024年に春のキャンプで実験が行われており、2025年か2026年には本格導入される見込みです。一方、韓国ではすでに導入が進んでおり、誤審率がほぼ99%削減されているという驚異的な成果を上げています。韓国の実際の映像では、ストライクゾーンにごくわずかにかすっているボールもストライク判定されており、打者の考え方自体が変わる可能性が示唆されています。

しかし、日本のプロ野球への導入については「日本は結構遅い」と指摘されており、技術先進国でありながら、スポーツ界での導入が他国に遅れをとっている現状があります。

元プロ野球選手の率直な意見：人間審判 vs AI審判

「アスリートキャリア」に出演する元プロ野球選手のマツさんは、「審判はロボットじゃないかな」という率直な感想を述べています。少年時代から人間が審判を務めてきた世代にとって、この変化は違和感があるというのが正直なところでしょう。

一方で、プロとしての経験から見えてくる課題もあります。人間の審判には個々の「性格」があり、高めの球を取りやすい審判、アウトコースの球を取りやすい審判など、微妙な違いが存在します。ミリ単位での正確な判定ができるAIがあるならば、公平性を保つためには導入も「あり」だと考えているのです。

特に興味深いのは、WBC（ワールド・ベースボール・クラシック）のような国際大会での活用についての見解です。メジャーリーグと日本プロ野球でストライクゾーンの広さが異なるため、「特に国際大会ほどロボット審判の方が良い」という意見が出ています。

一方で、キャッチャーの「フレーミング技術」（ボール球をストライクに見せる技術）がなくなってしまうことへの懸念も表明されています。これにより、ピッチャーへの思いやりが減り、「キャッチングするだけの人」になってしまう可能性があるというのです。

野球以外のスポーツにおけるAI判定の最前線

AI技術の活用は野球だけにとどまりません。サッカーでは、従来のVAR（ビデオアシスタントレフェリー）を超えて、人間の審判を介さずにAIが自動でオフサイドを判定する「自動オフサイドテクノロジー」が導入されています。この技術は、人間の目では判別できない1mm単位での検証も可能にしているのです。

テニスでは、すでにかなり前からAI判定が導入されており、観客にも馴染みのある技術となっています。さらに驚くべきは体操競技での活用で、演技中の選手に1秒間に200万回以上のレーザーを照射し、体の動きを立体的に測定する「自動採点システム」が開発されています。

バレーボール、卓球、バドミントンなどのネット競技では、ライン際のジャッジがほとんどであるため、AIによる判定がほぼ可能であり、審判が不要になる可能性すら指摘されています。

AI審判システムが変える審判の役割と雇用への影響

技術の進歩は、審判という職業にも大きな変化をもたらしています。AIによる自動判定の時代において、審判の役割は従来の「ジャッジという権威」から、「MC（進行役）」や「試合進行」へと変化していく可能性があります。

これは、アスリートが引退後に審判として活躍している現状を考えると、セカンドキャリアにとって重要な問題です。審判は各リーグに雇用されており、専門技術に対して支払われていた報酬の一部がAIに置き換わることで、報酬体系にも影響が出ることが懸念されています。

ただし、ヨーロッパなどでは審判の権威や利権が非常に強いため、審判をなくすことには時間がかかると予想されています。必要性が薄くなった専門職の人は、「他の部分で補填してもらう」「他のスキルを身につけてもう」ことが資本主義社会では避けられないのが現実です。

公平性こそが最重要！日本のテクノロジーが世界をリード

小林さんが指摘するように、現在のトップスポーツは人間の目では裁ききれないスピードで行われており、1球1球で動くお金が大きいため、公平性が何より重要になっています。

MLBにおけるストライク・ボール判定の誤審率は約10%とされており、ワンボール2ストライクとツーボール1ストライクでは打率が大きく変わります。例えば、平均打率2割5分の選手が、ワンボール2ストライクで1割6分、ツーボール1ストライクで3割4分になるというデータがあります。この10%の誤審が選手の成績に与える影響は計り知れません。

注目すべきは、サッカー、テニス、MLBなどで採用されている「ホークアイ（Hawk-Eye）」が、実はソニーの日本のテクノロジーであることです。日本は技術力では世界トップレベルでありながら、スポーツ界での活用が遅れているのは皮肉な状況といえるでしょう。

観客側と選手側、そして全体の多くのファンにとって、最も重要なのは「公平性」です。YouTubeチャンネル「アスリートキャリア」では、こうしたスポーツ界の変化がアスリートのキャリアにどのような影響を与えるのか、元プロ選手の視点から詳しく議論されています。現役アスリートや引退を考えている選手の皆さんは、ぜひこの貴重な議論の続きをご覧になって、自身のキャリア戦略の参考にしてください。

スポーツコミュニティ株式会社が企画運営するYouTubeチャンネル「アスリートキャリア」では、アスリートのセカンドキャリア支援を対象とした情報発信を行っています。技術革新がスポーツ界に与える影響について、より詳しい分析や元プロ選手の生の声を聞きたい方は、ぜひチャンネル登録をしてみてください。