オーストラリアでソフトボールをしている本庄遥です!
皆さんは、アームレスリングという競技を見たことがありますか?
見たことがあるどころか、人生で一度はやったことがある人が大半でしょう。
アームレスリングというのは、簡単にいうと「腕相撲」なんです。
今回は、そのアームレスリングの日本選手権でレフトハンド(左手)の部門で優勝された小沼 啓紀さんに取材しました。
今回のピックアップアスリート
アームレスリングのルール
まずは、アームレスリングのルールを簡単に押さえておきましょう。
皆さんが知っている「腕相撲」とほとんどルールは同じなのですが、その中にも細かいルールがいくつかあるので紹介しておきます。
時間制限はあるの?
時間制限は一切ありません。勝負が決まるまで戦い続けるので、体力勝負、メンタル勝負になってきます。
やってはいけない規則はある?
もちろんあります。
フライングはもちろんダメです。競技台に肘パットがあって、そこから肘が外れるとファールになります。
パット以外に台の上には逆手で掴む棒があり、それを離してしまってもファールになります。
1試合の中でファールを2回取られてしまうと、敗退となります。
1日にどれくらい試合をするの?
大会にもよりますが、多い日は6、7試合するときもあります。
連戦になるので、1回でも揉み合ってしまう*と不利になります。
*揉み合うとは、どちらの力もほとんど変わらずなかなか勝負が決まらないことを言います。
試合は無差別で行うの?
公式戦は階級別で行われます。
しかし、試合によっては無差別で行う大会もあり自分で自分の強さがこの辺だなと思うレベルにエントリーします。
競技を始めたきっかけ
ーーー小沼さん、本日はよろしくお願いします!
お願します!
ーーーまず始めに競技を始めたきっかけを教えてください。
僕がアームレスリングを始めたのは、20歳の時でした。当時大学生です。
特別なんの部活にも入っていなかったのですが、時々身体を鍛えにジムに通っていました。
ある日、そこにいたアームレスラー(アームレスリングをしている人)に「アームレスリング興味ない?やってみない?」と声をかけて頂きました。もともと中高で腕相撲は負けたことないですし、力にも自信はありました。
数日後、実際にアームレスラーたちがトレーニングをしている場所に連れて行ってもらって、そこにいた僕より明らかに体重が軽い人(当時僕は90キロ、その方は60キロでした)に勝つことができなかったんです。
アームレスリングの魅力にハマったのはそこからですね。
ーーーアームレスリングを始める前から身体を鍛えていたのは、もともと小学生から高校生まで何か運動はされていたんでしょうか?
小・中学生のときに剣道をしていました。
剣道を始めたのは兄の影響です。しかし、中学生まで続けましたが正直好きで続けていたわけではなかったので、高校に入ってから半年くらい続けたのち、終止符を打ちました。
剣道をやめてどこのクラブにも所属していなかったときに、ラグビー部に誘われて3年生まで続けました。
ーーー大学で剣道部かラグビー部に入るという選択肢はありませんでしたか?
大学にラグビーがあったら入ってもよかったなとは思っていたのですが、残念ながら両方なかったんですよ。
大学に入学したときは、部活に入ろうと思っていなかったので続けずにいたら、運よくアームレスリングと出会うことができました。
アームレスリングの魅力
ーーーアームレスリングの魅力を教えてください。
男と男の腕っ節の勝負ですね。
見ている側も「相手をパットにつけた方が勝ち」というシンプルな判定なので、勝ち負けがわかりやすい競技だと感じています。
パワー勝負と思われがちなのですが、意外とメンタル勝負だったりします。
僕自身、試合の7割くらいがメンタルで決まると思っています。
男同士の熱い戦いが繰り広げられるので、意地と意地のぶつかり合いですね。
またメンタル面とは別に、テクニックも勝敗を分ける大きなポイントです。
僕が初めて自分より体重の軽い方に負けたときの敗因も、テクニックによるものです。
パワーがどれだけあったとしても、レディーゴーの掛け声で相手より瞬発力が劣っていたら負けますし、逆にテクニックがあれば自分よりパワーがある人を倒すこともできるんです。
それがアームレスリングの魅力ですね!
認知と普及活動をするためにFind-FCへ登録
ーーーFind-FCに登録されたということは、金銭的な面での補助が必要だったのでしょうか?
いえ、僕が登録した理由はアームレスリングを広めたかったからです。
Find-FCを知ったのは、知り合いのアームレスラーの方が教えてくれたことがきっかけでした。
「アームレスリング」と聞いて、腕相撲を簡単に想像できる人って結構少ないんですよね。
ーーー確かに私も初めはアーム(腕)レスリング=腕でレスリングをするってどういうこと?と思っていましたね…。
誰でもやったことがある競技ですし、台と人がいれば成立する競技です。
お金もそこまでかかりませんし、いつでも気軽に始めることができる競技です。
現在、国内の人口は10万人くらいいるのですが、アームレスリングが盛んなアメリカ、ロシアに比べると認知度も低いのでもっと普及していけるように動いていこうと思います。
まずはアームレスリングと聞いて、すぐに試合のイメージを連想できるようにしていきたいですね。
スポンサー様へのアピールポイント
ーーーもし小沼さんのスポンサーになったらどんなメリットがありますか?
まずは、現状10万人の競技者がいて宣伝範囲が広いので、試合で使うウェアにロゴを付けているだけでも宣伝効果が高いです。
また、競技団体が2つに別れていてその中でトーナメントを行うのですが、1回あたり500〜1000人くらいの人が集まるので各大会ごとに、アピールしやすい環境があります。
前回の大会でレフトハンドの部で日本一にもなっているので、次の大会でも表彰台に上がる確率は高いです。
今は認知度が低いですが、アームレスリング自体気軽に始められる競技なので、今後可能性がある競技だと思います。
今後の目標
ーーー最後に今後の目標を教えてください。
去年、レフトハンドの全日本チャンピオンになったので、今年は両手のチャンピオンを目指します。
まずは国内で突き抜けて、世界大会に挑戦していきたいですね。
現状、日本のレベルと海外のレベルがかけ離れてしまっているので、国内で負けなしの状態を作ります。
そこから、海外のレベルにも挑戦していきたいと思います!
アスリートライターから見た小沼さんの魅力
小沼さんの魅力は、メンタルの強さです。
私は圧倒的に腕相撲が苦手なのですが、小沼さんもおっしゃっていた通りアームレスリングはメンタル勝負です。
その中で勝ち抜いてきたのは、圧倒的なメンタルの強さが隠されています。
今年、両腕の日本一を目指されている小沼さんに注目です!
小沼さんのことをもっと知りたい方はこちらから