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カヌースプリント女子カナディアンでパリオリンピックを目指す『菅原彩花』選手にインタビュー!

カヌースプリント女子カナディアンでパリオリンピックを目指す『菅原彩花』選手にインタビュー!

今回はセパタクロー強化指定選手の玉置大嗣が、カヌースプリント女子カナディアンでパリオリンピックを目指す菅原彩花選手にインタビューしていきます!

自己紹介と競技の説明

ーーまずは自己紹介と競技の説明からお願いいたします!

菅原選手:平坦な川や湖で、1人乗りから4人乗りまでの艇に乗り、一定の距離( 200m、500m、1000m)と水路(レーン) を決めて複数の艇が一斉にスタートして最短時間で漕ぎ、 着順を競う競技です。

その他、リレーや5,000m、長距離などもあります。

カヌースプリントはカヤック部門(K) とカナディアン部門(C)に分かれており、私は女子カナディアンで200m専門です。

――菅原選手が思うカヌーの魅力はなんですか?

菅原選手:カヌースプリントの1番の魅力は、”人生”に似ているところです。

最初は身体に合わないし、すぐには乗れないので何百回も落ちます。

けど、そうやって地道に練習をコツコツ積み上げていくと、ある日突然成長に気付いたり、思い通りに身体が動かせるようになって、とても心地良く乗れる。

人生も1日1日の繰り返しで、その日だけじゃ自分がちゃんと成長しているのか分かりづらいけど、気付けば成果が積み重なっている……

そこがカヌーと人生って似ていると個人的に思います。

後は、単純にレースの駆け引きや展開が熱かったり、物凄く筋肉を使うので男女共に体型がカッコいい!って所もわかりやすい魅力です!

カヌーを始めたきっかけと経歴

ーーカヌーを始めたきっかけを教えて下さい!

菅原選手:大学院生をしていた2015年8月に、タレント発掘トライアウトを受け、半年間の審査の結果、カヌー連盟からの強化指定資格を頂き、応募総数110名中1名で合格し、カヌースプリント競技者デビューを果たしました。

――これまでの経歴を教えて下さい!

菅原選手:もともと10年間バレーボールをしていました。

大学時代、一度も試合には出ることができなかったのですが、出れなかった間、ずっと体作りをしていました。トレーニングだけは部内で誰にも負けないという気持ちで4年間取り組んだおかげで、タレント発掘トライアウトでの基礎体力の測定でも良い結果を出すことができ、最終的にカヌーで選考していただけたのだと思っています。

ターニングポイント

ーーこれまでで人生のターニングポイントはありましたか?

菅原選手:ターニングポイントは自分の中で3つあると思っています。

1つ目は、体つくりについて。

先程の経歴の部分でもお伝えしましたが、大学でバレー部に入ったこともターニングポイントの一つです。試合には出られなかった分、筋トレを頑張った結果が今に繋がっていると思うからです。

2つ目は、トレーニングに対する意識の変化です。

カヌーの強化指定選手として選考されてから兵庫に拠点を移し、2年間そこで誰よりも練習したという自負があったものの、日本代表を決める全日本選手権で9位という結果に終わりました。

その時、筋トレだけじゃだめだ、もっと技術を磨かなければと思った瞬間でした。

3つ目は、メンタリティーに対する意識の変化です。

技術を磨き挑んだ2020年秋の大会では、ボロ負けしてしまいました。

実は、この大会前にメンタルを少しやられる出来事があったのですが、それを引きずってしまったこともあり、大会では全くと言っていいほど良いパフォーマンスを発揮できませんでした。

技術や筋力だけでなく、メンタリティーの重要性を感じた瞬間です。

負け癖がついてきていたから自分を変えたくて、自分の内面と向き合うためにできることをとにかくやりました。

負けん気が強くカラダを鍛えることはずっとしてきましたが、もともとネガティブな部分が弱さとしてあったことを自分で認め、徐々にポジティブ思考に変えることができました。

3つのターニングポイントを経て“心技体”を理解できたのがそれぞれターニングポイントになったかなと思います。

今後の目標

ーー今後の目標はなんですか?

菅原選手:タレント発掘トライアウトを受けた瞬間から東京五輪を目指して今までトレーニングに励んできましたが、コロナの影響で世界情勢が揺れ動き、元々2019年に世界選手権で結果を出していた選手たちに出場枠が自動的に配分されたことから、自分は東京五輪への出場権を失ってしまいました。

しかしここで諦めず、次はパリオリンピックを目指して頑張っていこうと思っています!

そのためにも、心身のトレーニングだけでなく、ファンやスポンサー獲得のためにもSNSを通じた発信活動にもっと力を入れていきたいと思っています。

アスリート一本だけではなく、ビジネス活動も積極的に行うことで競技活動を続ける手段を増やしたい、生きていく手段を増やしていきたいです。

活動費のために2020年にはクラウドファンディングも行いました。

クラウドファンディングをきっかけに、ファンの方々に何をお返しできるのかとしっかり考える経験もでき、競技の結果だけでお返ししていくだけでなく、これまでの経験を生かして、自分と同じような境遇にいる方々の力になってあげたいとも考えています。

まずは私がアスリートとして「国際大会でメダルを獲る」「マイナー競技界に夢がある競技に変える為の新しい風を吹かせる」。

元々コンプレックスだらけだった自分が、多くのご縁によって出会ったこの競技で、より高みを目指して頑張りトップを獲ることで、世の中の生き辛さを抱える人たちに希望を与えていきたいです!

ライターが感じる菅原選手の魅力

様々な挫折を経験しながら“どうすれば自分は強くなれるのか”をその時々においてしっかりと分析できていて、その一つ一つをしっかりと自分のために吸収できているところは、さすがタレント発掘されるだけあるなと感じました。

挫折の経験が多いということは、それだけ行動量も多いということだと思います。

これまでの自分のような環境や状況にいる仲間の力になりたいという行動は本当に素晴らしいものだと思います。

アスリートとして結果を残すだけでなく。応援して下さる方々のためにも自分をされけだし、今を頑張る菅原選手のこれからに注目です!

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