2023年2月1~7日にかけて、セパタクローの本場・タイにて、世界選手権を超えるレベルと言われているタイ国内最高峰の大会の第34回Princess Cupが開催され、日本からはナショナルチーム強化指定選手の玉置大嗣選手らが参戦。今回、その玉置選手より大会結果レポートを頂きましたので、以下ご紹介させていただきます。
セパタクローとは?
セパタクローの「セパ」はマレー語で「蹴る」、「タクロー」はタイ語で「(籐で編んだ)ボール」と云う意味で、セパタクローは2つの言葉の合成語であり、言葉が示すように、ネットをはさんで足や腿または頭を使ってボールを相手コートに返しあう競技でバレーボールに似たゲームです。(引用:日本セパタクロー協会HPより)
セパタクロー Princess Cupについて
タイ・バンコクを舞台に開催されるセパタクローのタイ国内最高峰の大会で、世界選手権よりもレベルも高いと言われており、日本代表にとっても、2023年のアジア大会に向けて、この大会に挑めるということは、コロナ禍で世界での経験が積めなかった今、かなり貴重な大会として位置付けされている。
第34回 Princess Cup大会概要
大会名:第34回 Princess Cup
日程:2023年2月1~7日
場所:タイ Fashion Island Island Hall
第34回 Princess Cup大会結果
《優勝》
Army B(陸軍B)
《準優勝》
Police A(警察A)
《3位》
Navy A(海軍A)
Army A(陸軍A)
日本チーム 大会結果
日本チーム名:Pathumthani Rangsit HONDA
メンバー:玉置大嗣・水戸一希・市川遥太
予選 2戦2敗
・Police C(警察C) 0-2
・Air Force B (空軍B)0-2
玉置 大嗣 大会所感
正直、タイ国内大会は世界選手権よりもレベルが高いことを実感しました。実は2016年に一度、タイ国内最高峰のチーム戦「Prince Cup」に参戦したことがありましたが、その時はまだ自分の実力も全然足りておらず、相手の実力を推し量るモノサシも持っていなかったなと今では思います。
半年前の昨年8月にKing’s Cup(世界選手権)で同じくタイに来て世界と戦いましたが、世界トップクラスであるマレーシア、韓国よりも、今回予選で戦った空軍B(ベスト8)の方が強いと感じましたし、実際、マレーシアのトップチームも今回参戦しておりましたが、やはりベスト8よりも下でしたので、まだまだタイの壁は高く厚いんだなと見せつけられました。
と、ここまでは今までも思っていた通りで、これから何をしなくてはタイに勝って世界一になれないのか?ですが、結論、「日本チームの良さを伸ばす」これに尽きるかなと思います。優勝・準優勝したチームは、間違いなく選手一人一人の良さを最大限に引き出していましたし、チームとしての完成度も高かったです。逆に言うと、選手一人一人の能力は高くても勝てていなかったチームもありました。
日本チームはそれぞれが仕事をしながらも、少ない練習時間でこれまでアジア大会でも結果を残してきました。それは、やはり選手一人一人の良さを引き出せていたからだと思います。もちろん、勝利の要因はそれだけではないですが、自分はこの「チーム力」の部分を引き上げつつ、その中で勝利のために必要な「個の能力」が何なのか?ここを突き詰めていこうと、今回の挑戦で強くイメージしました。
自分には個の能力として、「日本では最速のサーブ」とは言われていますが、タイに行けば平均的なスピード、なんなら遅い部類かもしれません。その中で、スピードだけではない武器を増やし、チーム力の向上に寄与し、もっとチームを引っ張っていける存在になっていければと思います。
最後になりますが、今回の遠征が急だったにも関わらず、アスリート中華ダイニングYI-CHANG様、K プロデュース株式会社様に多大なるご支援を頂いて、渡泰することができました。感謝申し上げます。また、職場、家族のご支援もあって、ストレスなく挑戦することができました。
実はタイでもとあるメディアに取材を受けたのですが、「なぜ大きな賞金ももらえないのに日本人はセパタクローを続けるのか?」と質問され、こう答えました。
『自己実現のために、この挑戦を応援してくれる方々がいるから、その方々に恩返しし、次の世代に繋げていきたい』
ありきたりな回答かもしれませんが、もしかしたら大企業のスポンサーがついているプロ選手よりも、僕たちセパタクロー選手の方が、スポンサー様やファンの方々との距離も近く、よりご支援ご声援というのを間近で感じているかも知れません。
だからこそ、この回答には本当に強い想いをもって、これからも一生かけて恩返ししていくつもりで今を頑張っていきます。
今はお願いばかりで恐縮ではございますが、引き続きご支援ご声援のほど、よろしくお願いいたします。
玉置大嗣
(対戦した空軍Bの友人と。サーブが速すぎて太刀打ちできませんでした…)
遠征協賛:アスリート中華ダイニングYI-CHANG、Kプロデュース株式会社
セパタクロー日本代表 玉置 大嗣選手を応援しよう!
Find-FCでは、玉置 大嗣選手を応援していただけるスポンサー様、サポーター、ファンの方を募集しています。今回の日本チームのタイへの遠征については、競技団体からの補助などはなく、派遣選手は自費参加となりました。セパタクロー含めて多くの競技では、日本代表と言えども、遠征費が選手自身が捻出しなくてはいけないのが現状です。少しでもご支援頂けたら、選手たちの資金面、そして精神面の安定につながります。是非ご協力をよろしくお願いいたします。
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