皆さん、こんにちは! オーストラリア・メルボルンにて競技チアリーディングの選手として活動している笠原園花です。
最近は日本ではなく海外でスポーツを行うアスリートが増えてきているように感じます。さて、私自身もオーストラリアで活動しているのでわかりますが、海外に出てみると、意外と「日本の方が良かったこと」も実は多くあるんです。そこで今回は、すでに海外で活躍している選手たちに、その実態をインタビューしてみました!
基礎を固めたいなら日本がダントツ
競技における「基礎」の部分を学びたいのであれば、海外より日本の方が優れているという意見がどのスポーツにも多かったです。例えば、サッカーやラグビーであれば、ボールのパスを出す方法やそのテクニックは日本で学ぶことの方が細かく丁寧だといいます。海外だと、ボールを相手にパスできればそれでいいという考え方をしたりもするようです。またソフトボールや野球では、ボールの投げ方や打ち方の根本的なところから丁寧に教えてくれるのは日本だといいます。
様々な競技でよくあることだと思いますが、実践練習より走り込みや筋力トレーニングの時間の方が長いのが日本での練習の特徴のうちの一つともいえます。海外に行くと実践的な練習の方が多く基礎がおざなりになりがちです。基礎を固めたいという思いが強い場合は、まずは日本でトレーニングを積む方がいいのかもしれません。
しかし、基礎固めというのは、いうならば「監督やコーチの型にはめる」ということ。万が一その型に自分がはまらない場合、自身が潰れてしまうことも……どちらか一方が絶対的に良いというわけではなさそうです。
チームのまとまりを求めるなら日本
「団結力」「チーム力」「他の人と協力する力」……チームメートと協力するということは日本では当たり前のことですが、海外ではそれが当たり前ではないケースが多いようです。例えば、サッカーでは、チームの勝利よりも自分がゴールを決めることを重要視する選手が多いといいます。また、毎回の練習にしっかりと参加するということも日本では当たり前ですが、自分のスケジュールを優先することが多い海外では練習の欠席率が高く、大会直前になってやっと全員が練習に揃うという事例も少なくないようです。
「仲間と協力」というスローガンが小学校の教室に飾られているように、日本では組織の中で仲間と協力することが重んじられます。このような文化が薄い海外では、スポーツの場面においてもまとまりがないと感じる日本人アスリートが多いようです。
差別がないこと
人口のほとんどが日本人である環境で育った私たちにとっては人種差別問題は身近な話題ではないかもしれません。しかし、海外で、「日本人だから」、「アジア人だから」という理由で差別を受けたという話はよくあることです。
「試合中に卵を投げられた」というサッカー選手もいます。ドラマのよう話ですが、このようなことは海外で本当に起こっているのです。日本では、スポーツにおいて私たちが人種差別を受けることは滅多にないですよね。このような環境で競技ができるのも、日本で競技を行うことの優れた点であるといえます。
〜番外編〜 あえて長期で海外に行かなくてもいい?
番外編として、「日本にいずれ戻ってくるのであれば長期で海外に行かなくてもいいのではないか?」という意見もあがりました。短期で海外に行き少し技術を学ぶという程度であればまた別の話になりますが、長期で滞在する場合は気をつけるべきことが一つあります。それは、日本でのコミュニティから遠ざかってしまうことです。
海外での生活が長くなると、どうしても日本コミュニティと接する機会が減ります。そうすると、どれだけ海外で活躍し知名度は上がれど、日本では全くの無名な存在となってしまうこともあるようです。そのため、日本でスポンサーがつきにくくなったり支援してもらえる機会を損失してしまったという声もありました。
「日本での知名度をあげる」という目的がある場合は、海外でのやみくもな長期滞在は控えるのがいい場合もあるといえそうです。
いかがでしたか? 今回は、海外で競技生活を送った経験があるアスリート達へのインタビューを元に、「日本の方が優れていること」についてお伝えしました。海外でのスポーツに憧れる人も多いと思いますが、海外に出てみると「この部分は日本の方がいいな」と感じる場面はたくさんあります。ぜひそのような違いを体験してみてください。
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今回インタビューに協力してくれたアスリート達
オーストラリア
ボリビア
カナダ
スペイン
ニュージーランド