みなさんこんにちは!オーストラリアで女子サッカーをしている大宮玲央奈です。あっという間に2020年が過ぎ2021年をスタートしましたが、どのように新年を迎えましたか?私は大晦日も元日もトレーニングでした!
今回のピックアップアスリートは、バーティカルランニングの矢島昭輝選手です。
ーーー矢島さん、本日はよろしくお願いいたします。
こんにちは!よろしくお願いします!
バーティカルランニングとは
ーーーバーティカルランニングとはどのようなスポーツなのでしょうか?
バーティカルランニングとは高層ビルやタワーの非常階段をいかに早く登り切れるかを競う競技です。
坂道をあがるので、一度乳酸が溜まり足が止まるとそこから回復することはないという恐ろしさがあります。
その為、手すりなどを使ってテクニカルかつリズミカルに登らないといけないので意外と頭を使う競技なんです。
ーーーこんなスポーツがあるのか!と驚きました。
レース終盤ではテクニカルとか頭を使うなどとは言ってられず、根性とやる気の戦いになってしまうのが味噌の競技です(笑)
階段坊主こと、矢島昭輝選手について
ーーー「階段坊主」良いネーミングですね
階段坊主の名付け親は小山孝明さん(バーティカルランニング・Find-FC所属)です。
普段はお坊さんをしていて、「階段を走るお坊さん」ということで階段坊主と命名していただきました!
ーーーお坊さんアスリートなんですよね!
はい。毎日のお経で心肺能力が鍛えられている説が濃厚で、トレーニングで火照った体は毎朝の水行によって自然とクールダウンが行われているありがたい毎日です。(笑)
ーーー異色のアスリート矢島選手、ご自身の強みを教えてください
私の強みはやろうと決めたことに対して、瞑想の如く集中し、やりきる行動力がある所です。
学生時代には東京から名古屋の350kmを自転車で10回走破し、お坊さんになった後は世界三大荒行の100日間の修行を修めました。
ーーー世界三大荒行の100日間の修行は壮絶だと聞いたことがあります、、、
壮絶でした。遺書も書きました(笑)
極限の生活をして自分がどうなるのか、肉体的・精神的はもちろんのことそこに入らないと知る事のできない仏教の歴史的書物もありそれらを学びたいという気持ちが強かったです。
睡眠時間は1日2時間、極寒の中3時間おきに水を浴び、それ以外の時間は正座をして喉から血が出ようともお経を読み続ける生活をして、最後に行き着く先は「日々への感謝」でした。
ーーーそんな過酷な修行を修めた矢島選手の趣味が少し意外でした!
折り紙です!元々教師を目指していたくらい子どもが好きで、大学4年生の時にいとこに折り紙をプレゼントしたんです。その時にすごく喜んでくれて、子どもの「お〜すげぇ!」という言葉が嬉しくて。
ちなみに折り紙は根性と負けん気ですよ!
結局はあげた人の笑顔が見たいからですね。(笑)
バーティカルランニングを始めたきっかけ
ーーー競技を始めたきっかけはなんだったんですか?
元々私は標高2000mの山頂にあるお寺で生活をしており、趣味で仲間たちと山を走っていたんです。
その仲間が階段レースを紹介してくれたことがきっかけです。
ーーー趣味から発展したんですね
お寺での生活では、走って登ったり水を運んだり年に2、3回は人を担いで上がったりしていたので自然と鍛えられていました。(笑)
色々な競技をやってみてたまたまバーティカルランニングという競技を知り、これは自分にマッチしている!と思ったことが大きかったです。
きっかけはたまたまでしたが今では大好きですし、やるからには順位をとって達成感を味わいたいです!
現在の活動状況
ーーー現在の活動状況を教えてください
セキュリティの甘いビルを探して練習を、、、っていうのは冗談で(笑)
ひと気の無い階段などを探してトレーニングしていますが練習場所の確保は難しいですね。
そもそも長いレースだと10〜15分登り続けるレースになるのですが日本だと7〜8分のビルが限界です。
さらに高層ビルで練習すること自体難しい為、感覚が掴めずレースの想定ができないのが現状です。
また基本的にはコーチがいないので独学で、日本に世界ランカーが何人かいるのでその方達と一緒にトレーニングをさせてもらったり話を聞いたりして日々練習しています。
バーティカルランニングの魅力
ーーーレース終盤の写真(上に掲載)できついはずなのに笑顔に見えました
足が上がらない区画なので手すりを使う場面なのに全然使って無いですし、あんまり記憶にないんですよね(笑)
東京タワーのレースは2分ちょっとで終わるレースなのですが、最後の30秒くらい覚えて無いんです。(笑)
ーーーそんなに早くそこの領域までいけるもんなんですか?!(笑)
それが良いんです!それこそが魅力です!!
一瞬でハイまで持っていけるのでいろんな競技の方にもお勧めしたいです。
楽しいですよ!
ーーーすでにイベントも開催したとお聞きしました
日本最高峰の階段である身延山菩提悌の287段の階段を使って108往復するというイベント(企画:階段坊主矢島、主催:Tower Running Tokyo、サポート:富士空界)を2020年の年末企画として実施しました。
「煩悩払い」をテーマに水行の体験や仏道修行、朝のお勤め体験や随所で法話をしたりと、約40名もの方々が参加してくれてビッグイベントとなりました!
イベントを通して出会った方々が笑顔になってくれるのがとても嬉しいですし、これからも様々な企画を考えていきたいです。
今後の目標と課題
ーーー今後の課題はありますか?
短い距離の階段に強いのか、はたまた自分も周りもへたってくような長距離からが強いのか、そこを分析して自分の得意なジャンルを確立することです。
ーーー目標を教えてください!
今後の最大の夢は世界ランクを獲ることです。
また普及の面でトレーニングと仏道修行を合わせたイベントや、「坊さん界最強最速は誰だ?!」といったレースの開催も目標です!
あとがき
次から次へとクレイジーなエピソードが出てきた取材となりました。(笑)
また世界三大荒行100日間の修行について話を伺っている際は「日常の少しのことへの感謝」や「ありがたみ」という言葉を何度も使われていて、大切なことを改めて確認できた良い時間となりました。
漫画の刃牙が好きで自身もトレーニングバカなとこがあるという矢島選手は、階段競技に繋がるトレーニングがあれば切実に教えてほしいそうです!
行動力・やりきる意思の強さ・ユーモアを兼ね備えた階段坊主こと矢島選手に期待です!
矢島昭輝選手を一緒に応援しよう!
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詳しくはアスリートとスポンサーを繋ぐFind-FCをご覧ください。
矢島選手のプロフィール
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