第61回近代五種全日本選手権が11月11日から14日にかけて、宇都宮市河内総合運動公園などで行われた。
最終種目の射撃・ランニングが14日に行われ、女子は前日の水泳、フェンシング、馬術の3種目を終えて3位だった太田捺(中学2年)選手(根室スイミングクラブ)が1388点で、史上最年少での初優勝を果たしました。姉の太田楓(高校2年)選手は、6位入賞を果たした。2位は12年ロンドン五輪代表の山中詩乃選手(自衛隊)で1384点。男子で東京五輪代表の岩元勝平(自衛隊)は1438点で4位でした。
得意の射撃・ランニングで逆転勝利した。太田捺選手は前日の3種目で1位だった山中選手と22秒差でスタート。1周目で2位に浮上すると、3周目の射撃で山中選手を一気に抜きさり、そのまま逃げ切りました。
太田捺選手は、全日本初優勝となったものの、「射撃が当たらなかったので納得いっていない」とゴール時に笑顔はなかった。それでも、「ランニングで頑張った。1位を取れてよかった」と日本一の喜びをかみしめた。
太田捺選手は、地元のスイミングスクールの菅原美香コーチから誘いを受け、小学4年から2歳年上の姉・楓選手と競技を始めた。近所のコーチの家に朝5時半に集合し、ランニングなどをこなして学校に通う日々。今春には欧州で行われたW杯も転戦。馬術もコーチの父が経営する乗馬クラブに、片道4キロを自転車で通って練習するなど、トレーニングの余念がない。
太田捺選手は、14歳ですでにW杯に出場するなど、今後も活躍に期待がかかります。「W杯で優勝して五輪で金メダルを獲得したい」と目標は明確。期待の新星が、世界のトップへと駆け上がっていく。