求人メディアを運営する株式会社ビズリーチと公益社団法人日本フェンシング協会(所在地:東京都渋谷区/会長:太田 雄貴、以下FJE)は、FJEが副業・兼業限定で募集した戦略プロデューサー4職種で、民間のビジネスプロフェッショナル4名を採用した。
即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」で、2018年10月4日から10月31日まで実施した公募から選考・決定しました。募集した4職種(各1名、合計4名)は、経営戦略アナリスト、PRプロデューサー、マーケティング戦略プロデューサー、強化本部ストラテジストで、計1,127名の応募がありました。応募者のなかから選ばれた4名(首都圏の企業に勤める30~50代)は、本年1月から就業します。FJEは日本フェンシング界をさらに発展させるために、会長・専務理事直下の「ビジネス戦略サポートチーム(仮称)」を新設。副業・兼業のビジネスプロフェッショナルを受け入れ、組織の基盤強化を進めていきます。なお、競技団体による副業・兼業限定の公募は日本で初めとのこと(注1)。
戦略プロデューサー
経営戦略アナリスト
53歳/男性 外資系デジタルサービスプロバイダー勤務 東京都在住
外資系デジタルサービスプロバイダーにおける東アジア責任者。
コメント:「自身のフェンシング競技者、そして経営者としての経験を生かし、スポーツの新しい価値を世界に発信できるよう、まずはフェンシングでの新たなる価値創造に貢献したいと思います」
強化本部副本部長
48歳/男性 外資系飲料メーカー勤務 東京都在住
現職で、2020年の五輪に関するプロジェクトの総責任者として、プロジェクトの戦略、マネジメント、人事、予算管理等に従事。
コメント:「20年以上にわたるスポーツ業界での経験を生かし(スポーツブランド、競技連盟、大会スポンサー)、よりアスリートの立場に立って2020年はもとよりその先の2030/40年の日本におけるフェンシングの在り方を、微力ではありますがサポートしていきたいと考えております」
PRプロデューサー
37歳/女性 日系メーカー勤務 東京都在住
スポーツイベントのスポンサーシップを活用したコーポレートブランディング、マーケティング施策の企画業務を担当。
コメント:「ブランドコミュニケーション領域での経験を活用して『心を突く』コミュニケーションを実現し、日本フェンシング界の価値向上に微力ながら貢献したいと思います」
マーケティング戦略プロデューサー
30代/男性 外資系メーカー勤務
マーケティングマネージャーとして、BtoC・BtoB両領域のプロダクト・サービスを担当。マーケティング・ブランド戦略およびコミュニケーション戦略の立案に従事。
コメント:「日本フェンシングを一つのブランドとして捉え、競技に介在する価値を国内外へ浸透させることで新たな文化を根付かせます。マーケティング知見を活かしながら、志を共にできる仲間と改革を推進してまいります」
公益社団法人日本フェンシング協会 会長 太田 雄貴氏 コメント
ビジネスの力で歴史あるフェンシング界を改革し、日本のスポーツ界を変えていく
私たちが2017年に策定した新たなビジョンは「フェンシングの先を、感動の先を生む。」です。このビジョンでは、フェンシングを取り巻くすべての人々に感動体験を提供し、フェンシングと関わることに誇りを持つ選手を輩出し続けていくことを掲げています。そして、勝利至上主義から脱却し、強化だけに偏らないバランスのとれた協会運営を目指しています。フェンシングは中世の騎士たちによる剣術を起源とする歴史のあるスポーツですが、私たちはあえて「ベンチャースポーツ」と表現し、既存の概念や枠組みにとらわれることなく、機動力を持って、前に進んでいます。たとえば、フェンシングの剣の軌跡のビジュアライズ化やeSportsへの取り組みなど、エンターテインメント化に注力しています。これらを成功させるためには、ビジネスプロフェッショナルの方々の力が必要です。
そこで、いわば「ファーストペンギン」として、スポーツ業界で初となる副業・兼業限定での公募を実施し、それぞれのポジションで意思決定から実行までを担っていただける方を募集しました。その結果、この短期間に1,000名を超える方々にご応募いただき、大変うれしく思います。応募してくださった方々は大変素晴らしいご経験をお持ちの方ばかりで、4名のみを選出することは非常に困難でした。
これだけ多くの方々に共感・応援していただいているからには、フェンシング界だけではなく、スポーツ界をよりよくしていくために、戦略プロデューサーの皆さんに活躍していただき、成功例をつくり、FJEを他の競技団体にとって目指すべきロールモデルにしたいです。そのためには、目標の明確化、関係者との調整などをしっかりと行い、4名が限られた時間のなかで活躍でき、成果を出しやすい環境を用意します。この人事戦略が、私たちの改革をさらに加速させていくと信じ、4名の皆さんと共に日本のフェンシングの未来をつくっていきます。
株式会社ビズリーチ 代表取締役社長 南 壮一郎 コメント
政府が推進する副業・兼業という新しい働き方を生かし、日本のスポーツ界に変革を
競技団体による副業・兼業限定の公募としては日本で初めて、本公募を「ビズリーチ」で実施したところ、1,127名の方にご応募いただきました。そのうち約66%が30代と40代で、その多くは管理職や専門職の方でした。これにより、スポーツという公共的な事柄に貢献したいと考えるビジネスプロフェッショナルは多いことがわかりました。競技団体の多くは財政難のため、正規雇用者数を増やすのが難しいという問題を抱えています。この問題を解決すべく、政府が推進する副業・兼業という新しい働き方を生かし、ビジネスプロフェッショナルたちの力を借りることで、今後も各競技団体の皆様とともに、日本のスポ ーツ界の変革を推し進めていきます。
また、本取り組みは、副業・兼業という新しい働き方の可能性を提示します。ビジネスプロフェッショナルにとっては、自らのキャリアの選択肢や可能性を広げる機会となると考えます。戦略プロデューサーの皆様には、スポーツ業界の課題を解決することによって得た経験やスキルを今後のキャリアに役立てていただけたら幸いです。今後もビズリーチは、ビジネスパーソンのキャリアにおける選択肢を増やし、可能性を広げていきます。
募集の背景
2017年に就任した太田会長が新目標を掲げるフェンシング協会:競技人口5万人を目指す
2018年11月に開催されたフェンシングのワールドカップの男子エペ個人で見延和靖選手が金メダル、女子フルーレ個人で東晟良選手が銀メダルを獲得するなど、フェンシングの日本選手たちは世界で活躍し、2020年に向けて研さんを積んでいます。そのフェンシング界を発展させるべく、FJE前会長から推薦を受け、2015年のフェンシング世界選手権で個人金メダルを獲得した太田雄貴氏が2017年8月に31歳という異例の若さでFJE会長に就任しました。
太田会長は、FJEのビジョンとして「フェンシングの先を、感動の先を生む。」を掲げ、フェンシングを取り巻くすべての人々に感動体験を提供し、フェンシングとかかわることに誇りを持つ選手を輩出し続けることを目指しています。そして、目標として、「約6,000名のフェンシング登録者数を5万人に増やす」「2020年の大会を成功させること、メダルを目指すことだけでなく、その後に日本社会にフェンシングを根付かせる」「財政基盤の安定」などを挙げています。登録者数を5万人にまで増やす施策として、正式種目のフルーレ、エペ、サーブルだけでない「第4種目」を設ける提案を日本から発信するなど、フェンシングそのものをリデザインする大胆な取り組みも構想中です。
スポーツビジネスをゼロから立ち上げるために、副業・兼業限定でビジネスのプロを募集
日本のフェンシングを強化するためには、スポーツビジネスの新たな姿をゼロからつくり上げ、収益事業を増やしていくことが重要です。これらを実現するためには経験とスキルを有するビジネスプロフェッショナルの力が必要です。しかし、現状のFJEにおいては、正規職員を複数人採用するのは困難です。そこで、「副業・兼業限定」というスタイルで優秀なビジネスプロフェッショナルを広く募るために、即戦力人材134万人以上(2018年10月現在)が登録する「ビズリーチ」で、副業・兼業限定の戦略プロデューサー4職種を公募しました。
太田会長就任後の日本フェンシング協会の改革例
・2018年、全日本フェンシング選手権大会を初めて東京グローブ座で開催(12月9日)。発売開始40時間後には全チケット(約700席)が完売(S席5,500円、A席4,000円、B席2,500円。2017年は観戦料1,000円)。ポスター制作に、蜷川実花氏を起用。選手の緊張感を示す心拍数が観客に分かるようモニターに投影。
・2017年、全日本フェンシング選手権大会でLEDを用いてどちらにポイントがついたのかをわかりやすく表示する演出、観客が場内ラジオで競技解説を聴けるようにするなど、20以上の施策を実施。
・フェンシングの剣の軌跡のビジュアライズ化やeSportsへの取り組みなどのエンターテインメント化。
・「フルーレ」「エペ」「サーブル」の既存種目に加えて、新種目を設ける提案を日本から発信。
・全国の小学校や中学校を訪問して、フェンシングを体験してもらうイベントを開始。特に東京五輪のフェンシングの競技会場として承認された施設のある千葉県は、重点的に訪問(既に千葉県12校訪問)。
スポーツ産業を3倍に成長させたい政府、一方、人手不足の各スポーツ団体
政府は「日本再興戦略 2016」で日本のスポーツビジネス市場を2015年の5.5兆円から2025年に15兆円まで成長させることを目標に掲げています(注2)。その一環として、スポーツ庁はスポーツ産業の成長促進事業を推進するために、スポーツ経営人材育成講座の開催、人材とスポーツ団体のマッチングを促進するなど、スポーツ経営人材育成・活用事業を進めています(注3)。このように、スポーツビジネスを成長させるためにはビジネスプロフェッショナルの力が不可欠です。しかし、笹川スポーツ財団が調査した「中央競技団体現況調査 2016年度」(62団体が回答)によると、各団体の正規雇用者数の中央値は 4 人、35.4%が 1~4 人、17.7%が0 人 で、多くの競技団体が財政難で人手不足であることがうかがえます(注4)。一方、ビズリーチの会員を対象とするアンケートでは83%が「今後、兼業・副業を行ってみたい」と回答しており、副業・兼業への関心の高さがうかがえます(注5)。
注1)株式会社ビズリーチ調べ
注2)内閣府「日本再興戦略 2016」(2016年6月2日)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/2016_zentaihombun.pdf
注3)スポーツ庁 都道府県・指定都市スポーツ主管課長会議(第2回)「スポーツ産業の成長促進事業」(2017年1月18日)
http://www.mext.go.jp/sports/b_menu/shingi/010_index/shiryo/attach/__icsFiles/afieldfile/2016/10/05/1377953_001_1.pdf
注4)笹川スポーツ財団「中央競技団体現況調査 2016年度」(2017年3月)
http://www.ssf.or.jp/Portals/0/resources/research/report/pdf/2016_report_36r.pdf
注5)ビズリーチ会員1,400名を対象としたアンケート
・ 年齢:20代(7%)、30代(25%)、40代(34%)、50代(27%)、60代以上(7%)
・ 男女比:男性84%、女性16%
・ 平均年収:854万円
・ 実施期間:2017年10月16日~10月19日
以上、出典:PR TIMES
続々進むベンチャースポーツ・マイナースポーツの改革!
これまでも改革が進むフェンシング協会の取り組みについて紹介してきました。
【マイナースポーツ・ベンチャースポーツの方注目】フェンシングが変わる!全日本選手権決勝、12/9(日)東京グローブ座よりAbemaTVで5時間半生放送!
フェンシングのように組織TOPが率先して動く競技もあれば、アスリートが草の根で活動する競技もあります。
そこで重要になってくるのはやはり発信力!フェンシングのように大手求人企業やメディアと提携して、プレスリリースを活用することも一つの手法ですが、一方でこれまでに触れてきたようにSNSなどもうまく駆使して発信し普及・PRしていくことも可能です。是非トライしてみましょう!!
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