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【アスリートインタビュー】スノーボードハーフパイプ・菊地原小弥汰さんの魅力に迫る!

【アスリートインタビュー】スノーボードハーフパイプ・菊地原小弥汰さんの魅力に迫る!

みなさんこんにちは!女子サッカーをしている大宮玲央奈です。

今回のアスリートインタビューは、スノーボードハーフパイプの菊地原小弥汰さんです!

自己紹介

ーーーさっそくですが、自己紹介をお願いします。

スノーボードハーフパイプ競技をしている、菊地原小弥汰と申します。
趣味はカラオケです!
僕はそんなにうまくはないんですが、友達にめちゃくちゃうまい人がいるので追いつきたいなと思って最近はひとりでもよく行っています。

ーーーひとりカラオケですね!(笑)十八番は?

一番得意な曲は涙そうそうです。(笑)

ーーー少し意外な選曲でした。(笑)いきなり話が脱線してしまいましたが、菊地原選手、本日はよろしくお願いします!

こちらこそ、よろしくお願いします!!

スノーボードハーフパイプについて

ーーー競技についてお聞きします。スノーボードハープパイプを知っている方も多いかと思いますが、改めてどんな競技か教えてください。

ハープパイプは鉄パイプを半分に割ったような形で、それがすべて雪でできています。
その中でだいたい5回か6回飛んで技をして採点して競うという競技になります。

ーーーウィンタースポーツの中でも花形で、注目の集まる競技の一つというイメージがあります。

そうですね、かっこいいスポーツとはよく言ってもらえますね。

きっかけはテレビの特集番組

ーーーハーフパイプを始めたきっかけを教えてください。

テレビでちょうどソチオリンピックの特集をやっていたんです。
そこで特集されていた平野歩夢選手を見ました。
当時の僕は山梨県に住んでいて、スノーボードちょっとしたことがあるくらいの感じだったのですが、親が県内にある屋内のスキー場に連れて行ってくれて、やってみたことがきっかけでした。
屋内のスキー場といっても、ハーフパイプしかないようなところなんですけど(笑)

ーーーテレビの特集がきっかけというのは今まであまりいなかったので、とても面白いです!

その特集を見て、やってみたい!と思いました。
周りにやってる友達がいたとかそういうのでは全くなかったですね。
元々冬に親と一緒にスキー場行ったりしていて、スノーボードは楽しいなとは思っていたんですけどね。

ーーーそれがおいくつくらいの時だったんですか?

それが小学校5年生の11歳とかだったと思います。

ーーー行動力がすごいですね!

今もそうなんですけど、やってみたいという好奇心はあるほうだと思います。
ただ実をいうと、僕はあまり覚えていないんですけど、最初少し怪我をしてしまったんですよね。
でも親がせっかく来たんだからって半強制的にやらされたというか、、(笑)
それがいい方向に働いたのかなと思います。

移動の多い、忙しない毎日

ーーー現在の活動状況を教えてください。

1週間で考えると、平日は火曜日と木曜日にまた埼玉県で練習をしています。
土曜日と日曜日は基本的に埼玉県に埼玉クエストという、芝で滑って安全に着地できるという施設があるので、そこで活動しています。
愛知県にも同じような施設があるのでたまにそっちに行ったり、山梨県に戻ってきて練習行ったりもしています。
あとは海外の大会に出場するために、海外遠征に行くこともあります。

ーーー移動の多さであったり、大学との両立がとても大変そうですね。

そうですね。免許を取って自分で運転できるようになってからは、運転の大変さを知りました。(笑)

ーーー直近の大会での調子はいかがですか?

2023年に入って出場した大会は、アメリカのButtermilk ski Resortで行われたU.S. Revolution Tourで、結果は2位でした。
2月19日(日)には日本でFIS公認北海道スキー選手権大会という大会に出場して、3位でした。

ーーー狙っていた順位だったのでしょうか?

アメリカ遠征では優勝を狙って遠征に行ったので、とても悔しい結果になりました。
また日本の大会でも1位と2位を後輩がとったので悔しかったですが、状況的にいい判断ができたり、自分の雰囲気で流れを作ることができたので、その面では次の大会に繋げられたかなと感じました。
ただ、圧倒的な滑りができるように、もっと練習を重ねないといけないなと改めて感じましたね。

「かっこよさ」と「採点」のギャップ

ーーーハーフパイプは採点が難しいイメージがあります。

採点自体が難しいということはないのですが、ジャッジする人たちは、よく見なければわからないところもある中でその場で判断しなければいけないので、会場の空気感も読む必要はあると思いますね。
例えば僕自身の経験でいうと、去年も同じ大会にでて、同じ滑りをして3位だったんですが、今回は9位でした。
採点もしかり、選手のレベル自体もどんどんあがっているので、ジャッジ側からしても自分の成長が見れないという判断だったのかもしれないです。競技としてみると本当に難しい競技だなと改めて感じました。

ーーー採点方法について改めて教えてください。

5審3採というジャッジ方法で、5人ジャッジする人がいて、1番上と下の点数は切り落とされて間の3人の点数の平均が採用されるというものなのですが、地域によって偏ったりもしてしまうのが現状ではあると思うので、圧倒的な滑りをしないといけないですね。

ーーー採点については、以前オリンピックでも平野歩夢選手で少し話題になりましたよね。

あれもちょっとした裏話があって、あれは元々点数を出す前にヘッドジャッジという5人の中のジャッジには含まれないジャッジというのが1人いるんです。
その方が、点差が開きすぎないように基準を作るためにコントロールを行うんですね。
そのコントロールを行うことによって、だいたい点数が上がるのですが、そのコントロールが行われずに点数が画面に表示されてしまったんです。
これはジャーナリストの方が分析したようなのですが、なので少し低い点数のまま表示されていたと聞いています。

僕らからすると、3方向の回転と4方向の回転の違いもあったりして、あれは実際納得いくものではあったんですけどね(笑)
どちらが勝ってもおかしくないハイレベルな戦いだったと思います。

ーーー私のように素人目線で見る人は高くアクロバティックにとんでいてかっこいい!という感覚なので、選手にしかわからない細かな要素がたくさんある競技なんですね。

見ている人にはそういう感覚で見てもらいたいです!
かっこいいなって僕もそのイメージなので(笑)

ーーー国をまたいだ選手間の仲間意識が高いイメージが強いです。

そうですね、それは確かに海外選手だけでなくてもあるかもしれないです。
大会3日前とかの練習は結構みんな集中してピリピリしてたりもするんですけど、当日になると滑っている選手の応援をみんなでして、かっこいいと、おー!!ってなったりしてますね(笑)
ライバルだけどお互いに健闘を称えあうって感じで、いい雰囲気です!

ミラノオリンピック出場を目指して

ーーー菊地原選手の今後の目標を教えてください。

小さな目標では、ワールドカップに出場することです。

ーーーワールドカップが小さな目標なんですか!!(笑)

小さいというか、直近というか(笑)
ですが、今回中国で行われる予定だったワールドカップが実は中止になってしまったんです。
それに伴って、国内予選もなくなってしまいま
した。
目標の一つでもあったので、とても残念です。

長期的な目標でいうと、ミラノオリンピックに出場してメダルを獲得することです。

ーーーワールドカップは残念な結末になってしまいましたが、オリンピックという大きな目標が残っていますね!

ワールドカップは冬に集中して毎年4、5大会あるんですが、オリンピックは4年に1度でとても大きな大会です。
世界各国から本当に強い選手たちが集まる大会なので、オリンピックのほうが盛り上がりますし、出場したいですね。

ーーーオリンピック出場という目標を達成するために、今注力していることは?

恐怖心を克服することはもちろんのこと、技術的な面だと、おそらく必須になってくるのが、フロントサイドダブルコーク1440という技です。(正面から踏み切って、横に4回転している間に後方に縦2回転をして、逆足を前にして着地するという男子選手が行う技の中で最高峰の技とされている)
平野歩選手が今回のオリンピックで最後においていた技なんですけど、勝つためにはその技がどうしても必要だと考えています。
逆に言えば、その技があればいけるかなという感じはあるので頑張りたいですね。

ーーー技の完成度というか、手ごたえはどうでしょうか?

去年の春にはなるんですけど、少しだけ挑戦してみてまだ立ってもないので、これから完成度を高めていきたいです。

ーーーひとつの技を何年もかけて完成させるというのはすごいですよね!

たしかにサッカーとかではあまりないですもんね!(笑)
でもそこもハーフパイプの楽しさなのかなと思います。

恐怖心との共存

ーーートップ選手でも足がすくむというか、恐怖心があると知れてよかったです!(笑)

ありますよ、みんな(笑)
言い方が合っているかわからないですが、頭のねじが外れているような選手はやっぱり多いんですが、たぶんそうじゃないとやってられないと思います。
僕はまだ人間です。歩夢君とかまでいくと人間じゃないので。(笑)
怪我するから恐怖心って生まれるんだと思うんですけど、たぶんあそこまで行くと怪我することに対してそこまで危ないことだと思っていなくて、人はいつか死ぬからみたいな自分の世界があって、悟りを開いていると思います。

ーーー恐怖心に打ち勝つために意識していることはあるんですか?

経験で、どんどん技をやっていくしかないと思っています。

ーーー初めて挑戦する技なんて頭ではイメージ出来ていても絶対に失敗するだろうし、、、

はい、そうなんですよ。
でも僕にとってはその考え方がすごくて、最初は絶対失敗するって、自分はそう思えなくて、完璧主義者なところがあるんですよね。
なので最初にこける事が怖くて何度も何度もひとつ前の技をやって、安全だなっていうのが95%くらいまで来てから立つつもりで挑戦するんですよね。

僕自身の考え方を、最初はこけるのは仕方ないという風に変えていかないといけないなと思っています。
そこの考え方の切り替えの時にもしかしたらねじが外れるかもしれないです(笑)

ーーー以前に転倒して大怪我をしてしまったりトラウマがあるんでしょうか?

高校1年生の時に頭のほうから落ちてしまって、脳震盪と鎖骨を骨折してしまったんですよね。
目の前が真っ暗になりながら落ちて行って寝ころんだ時には痛さと気持ち悪さがあって、結局変な風に複雑に折れてしまっていて手術して全治1年くらいかかりました。
でもトラウマもないわけではないですが、時間が解決してくれますし、もしその技ができなくてもほかの技の練度を高めていけば自信に繋がりますし、トラウマの克服の仕方はなんとなくですがわかってきています。

ーーーアクロバットで華やかなイメージのある競技ですが、自分との向き合い方などメンタル要素の強いスポーツでもあるんですね。

メンタルは大切です。まずは心が強くないとできないスポーツだと思います。
恐怖とは隣り合わせなので、最大の敵は自分自身ですね。

かっこよさと美学の追求

ーーー菊地原選手としての魅力とプライベートでの魅力をお聞きしていきたいと思います!まず、ご自身で思う選手としての強みはなんでしょうか?

細かいところとかでもいいんですかね?(笑)

ーーーもちろんです!!

僕は小さいころから高さを意識していて、高さを出すには結局は雪についている時間がうまくないといけないんですね。
そこで助走というか跳ぶ準備に入るので滑りがよくないと高く上がらないんです。
なので、難易度の高い技ができることももちろんすごいことなのですが、僕は「滑り」というところを結構意識して日ごろの練習を行っているので、高さは1番の強みにしています。
もうひとつは「かっこよさ」も意識しています。
先ほども言ったように、高い技でクルクル回転するというよりも、シンプルな技でも大きく見せたり、空中で沿ったり、自分を大きく魅せることが僕の求めるかっこよさなので、そのへんは点数関係なくスノーボードを楽しんでいる感じを演技で出すというモットーでやっていますね。

ーーーまさに、かっこよさを追求した美学ですね!

板の角度はこうじゃないとダメとか、右足を少し上にあげるとか、別にそこ練習しなくてもいいんですけど、やっぱりかっこよくしたいのでやってますね。(笑)
楽しみながらやってます。

ーーープライベートでもかっこよさの追求を?(笑)

プライベートだとあんまり、、、(笑)
逆にウェアとボード履いたらかっこよくなるというギャップ萌えかなと思って(笑)
ほんとは求めたいんですけどね!

ーーー性格的なところでいくと?

これは長所にも短所にもなるんですけど、負けず嫌いということが何となく自分でもわかってきて、何か小さい勝負事でも負けたくなくて。
相手に対するのもあるんですけど、ベストを尽くせないと自分自身が嫌なんですよね。
僕実はサッカーが好きで、今日も授業でサッカーしたんですね。
シュートミスするのも、ドリブルちょっとミスるのも嫌なんですよね。自分もっと動けるよね?って(笑)
自分に対しての負けず嫌いは相当強いと思います。
良くも悪くも、完璧主義っぽいところがありますね。

ーーー追い求めないとそうはならないので、素晴らしい長所ですね!

そういってもらえてうれしいです!
たまにもう少し自分を許せたら楽なのかなとも思ったりもしますけど、このまま突き詰めていきます!

ーーー完璧への冒険の旅、応援しています!本日はどうもありがとうございました!!

あとがき

今回菊地原選手を取材して感じたことは、負けず嫌いをとことん極めた向上心の高いアスリートということでした。
点数という周りからの評価と、自身の美学を追求する自分への評価、必ずしも一致しない2つの面をミラノオリンピック出場に向けて日々磨いている彼は私の目にはすでに輝いて見えていました。
またハーフパイプを始めたきっかけでもある平野歩夢選手と、今では同じ舞台で戦っていることもストーリー性があって彼を負いたくなる一つの要因だと感じました。
これからの日本のスノーボード会を担っていくであろう、菊地原小弥汰選手の今後の活躍に注目です!

Instagram >>>https://www.instagram.com/koyata_k/

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菊地原小弥汰プロフィール

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